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Century Books 人と思想 178
グロティウス

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  • サイズ B6判/ページ数 227p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784389411787
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C1310

内容説明

「国際法の父」と称されるグロティウスは、戦争発生の防止、戦争中の悲惨さの軽減、そして戦争の連鎖の切断のための法的枠組みを作るという課題に正面から取り組んだ。その基本理念は、400年の年月を越えて、「戦争の世紀」である20世紀、さらに次の世紀において、われわれが直面する戦争と平和の問題を考察するにあたって、大きな指針となるはずである。本書では、第一部において、神童、祖国オランダの有力政治家、駐仏スウェーデン大使、キリスト教会の平和と再統合を目指した神学者、「学芸」のすべての分野で傑出した業績を残した巨匠、というさまざまの顔を持つ、かれの生涯を振り返る。そして第二部においては、海洋の自由、戦争と平和、近代自然法論と国際法論についての、かれの先駆的な業績を紹介し、「グロティウス的伝統」とは何かを分析する。

目次

1 生涯(グロティウスの生きた時代;生い立ち(1583‐1607)
オランダ連邦共和国の官僚(1607‐18)
宗教紛争と幽囚(1618‐21) ほか)
2 業績(海洋の自由;戦争と平和;近代自然法論と近代国際法論;グロティウス的伝統)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

姉勤

38
現代の国際法の嚆矢とされる人物。日本では安土桃山時代にオランダで聖職者の家庭に生まれる。当時、ヨーロッパでは神の名において行われる闘争、戦争では限りない暴虐が行われ、宗教を離れた人間の自然への回帰が希求さた。今でいう交戦権や戦時法にルールを定め、野蛮を離れた人間たりうるもの、報復と復讐の連鎖を止める最低限度を著した。しかし先進的な考えゆえ、しばしば母国では迫害や幽閉され、国外に亡命した。以後、愚者が学んだ経験を400年積んできた国際法も、戦時法も未だ争いを止めることが出来ない。しかし思考も止めない。2024/03/01

うえ

4
「近代自然法論は、宗教改革によってキリスト教世界の統一が崩壊し、宗派対立に基づく宗教戦争が多発するに時代にあって、政治的秩序の此岸化を主たるテーマとしていた。そのため、近代自然法論者は、自然法論と道徳神学との切断を目指し、自然法は、神からではなく、人間理性から導き出される法であるという定式を打ち出したのである…しかしながら…近代自然法論者の多くは、自然法を人間理性に基礎づけながらも、自然法の「提案者」は神であるとしていた。また実定的な神の法の存在を認めることは18世紀末に至るまでかなり広い範囲で見られた」2016/08/23

中将(予備役)

1
グロティウスの伝記。人生も著作も、政治や宗派対立に翻弄されてきたことを知った。2022/05/05

tabasco

0
国際社会論の入門書2009/07/28

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