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文春文庫
マレーの虎ハリマオ伝説

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  • サイズ 文庫判/ページ数 250p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167279073
  • NDC分類 916
  • Cコード C0123

出版社内容情報

マレーの密林を駆けぬけた伝説の美青年、ハリマオこと谷豊。戦時の英雄の輝きを失わぬ神話と謎の生涯を追って熱帯の半島を旅する。

内容説明

マレーの虎・ハリマオこと谷豊は、二度ヒーローとなった。第二次世界大戦中には、部下三千人を引き連れて密林を駆け回った伝説の男として。そして戦後には、軍の命令に逆らって民衆と共に戦う「快傑ハリマオ」の主人公として―。しかし、謎の生涯を熱帯の半島に追っていくと、意外な素顔が浮かび上がってくる。

目次

プロローグ 伝説
第1章 異邦人
第2章 サヤ・オラン・ジッポン
第3章 北緯一度への疾走
第4章 ヴィクトリア・ストリート
エピローグ 九九日間の証明

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Willie the Wildcat

39
時代に翻弄された谷氏の人生が、時代故に信じ・語られた英雄伝。神出鬼没、縦横無尽にジャングルを駆け巡り抗戦。確かに、妹シズコの不幸が強い動機かと推察するも、根底に日本国・日本人への憧れを垣間見る。但し、F機関に認められ軍属となるも、最期の瞬間は”仲間”に見守られることを望む心情や如何に・・・。戦後の時間との戦いの中、関係者のインタビューと資料による考察。限界はあれど、精一杯生きた氏の様々な証を垣間見えることができた気がする。2015/07/13

またおやぢ

4
戦後69年の日に読了。ハリマオと呼ばれた彼を駆り立てたモノは何であったのか…を断定せずに粛々と展開するのが良い。2014/08/15

出世八五郎

3
題名のまま♪だよ

wei xian tiang

2
ハリマオこと谷豊が日本軍に協力した動機について、著者は反英感情と日本人としての愛国心のどちらが勝るかという視点で関係者をインタビューしているが、なぜそこに「権力欲」という視点がないのか私には解せない。小なれば馬賊、中なれば軍閥、大なれば皇帝という。張景恵だって元は緑林である。日本が英軍を追い出せば、協力したハリマオや手下にも地方官職の割当ぐらいあるかもしれない。その期待で動いたと考えるのが自然ではないか。2014/05/03

編集兼発行人

1
映画やテレビ番組として制作された英雄譚を通じて人口に膾炙したキャラクターの実在したモデルに関する評伝。戦前の幼き日における博多と馬国とを往来する生活を経てアイデンティティが安定せず揺れる一青年の複雑な心情を察するべく親族や関係者にインタビューし各々の内に残る断片的な記憶を繋ぎ合わせ主人公の軌跡と精神とを浮かび上がらせようと試行錯誤する模様は宛ら糸口を見出せない探偵の如く靴底の磨耗を想起させる。解き明かせる可能性が漸減してゆく中での取材を通じて辛くも成し遂げた仮説に儚き承認欲求が齎した悲哀を感受し頗る同情。2014/02/04

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