きもの美人
初春No.1  2002年 (20)

花柳榮輔先生 の創作舞踊、好色5人女のおさんの役を演じています。

おけいこは月10回程度ありますが、仕事の関係でそれほど何回も通えません。

お稽古をはじめて2年くらいは中々慣れませんでしたが、今はお母様である花柳滝栄実先生や、ご子息榮輔先生 の家庭的で親身のおけいこで、今はとても居心地が良いのです。

 


山口 亜紀 さん

コンピューターのソフトウェアー会社を仲間と立ち上げ、ソフトウェアーを販売する前のコンサルティングや販売後のサポートをなさっています。

踊りのお稽古は夕方なので、仕事先からかけつけます。
それもすっかり生活の一部になりました。


忠臣蔵の中の道行きです。

お稽古の時は、ゆかたや、ポリエステルのきものと帯を使います。

きものは、「すっきりと着こなしたい」と思っています。

成人式にも振袖を着ようと思わなかったのですが、9年前に、立ち居振舞いを奇麗にしたいとの気持ちが高まりました。

「もっと礼儀正しい人になりたい」と思い、日本舞踊、花柳流に入門しました。
亜紀さんにとって、舞踊との出会いがきものとの出会いです。

榮輔先生は、芸には厳しいけれど、滅多なことでは怒りません。
でもお行儀が悪いと大変。怖い先生に変身します。
「大切な事は、まっすぐに見ること」とおっしゃいます。
一言の奥行きを感じて、深く理解して欲しい。審美眼を養って欲しいと言われます。

榮輔先生もきものは大好き。御召し、紬や無地、縞などを着られます。
「男は、せいぜいこれ位の小紋まで」と。でも、洋服では、ピンクのモヘアも着るん
ですって。(笑)

テープを回しながら真剣に踊る亜紀さん、「さあ、もっと体を回して!」と座っていても
自分も踊っているかのような榮輔先生。
芸の虫とお見受けしました。O(^o^)o

見守るお姉さんや若い衆たち、次はどなたの番かしら?

           

このきものは、前回の舞台で、蛇性を秘めた女の役用に作ったものです。
黒留め袖を2枚膝の部分でつなぎ合わせたお引きずりです。
繋ぎ目は良く見ないと分かりません。

八掛けも役柄に合わせてこの布を捜し、地味目だったので、赤と銀を挿してもらって作りました。
このきものに合わせる帯が見つかったのは、本番の6日前。そして3日前に榮輔先生が針を持ってご自分で付け帯に縫いました。わあ〜すごい。榮輔先生の執念を感じますね。

八掛けを変えて、金の七宝などにするとお祝いっぽい踊りにも使える、ときものと踊りへの夢は膨らみます。

帯は、古いものが良いですね〜とも。
帯はきものより質が高い物を使いたい。それできものがぐうっと引き立ちます。
古くて良い帯は、金がぴかぴかしないし、重厚さが違う。 きもの姿全体が締まります、って。

榮輔先生のきものへの思いも熱いのです。

上は、花柳滝栄実先生を囲んでの会です。
みなさん盛装で楽しい時間を過ごしました。

→は、撮影の時間に居て下さった方々。
普段のおけいこ姿、そのままです。
来た順番におけいこしますから、全員揃うことはそれほど有りません。

亜紀さん、いつも色っぽいですね。
榮輔先生、背筋が伸びて安定した姿の美しさは流石です。
好男子、金刺敬太さん(後列左)は3兄弟で、和太鼓集団「乱打夢」を結成しています。サイトは→ここ

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