2004年自由獲得枠→ロッテ→充電期間3年→鉄板焼き店オーナー
東京・池袋からほど近い板橋区内の駅前を歩いて行くと、アーケード商店街の外れにその店はあった。
鉄板焼き店「ひだまり」。ベイスターズの左腕だった那須野巧が、192センチの大きな体を折り曲げ、野球談議で盛り上がるグループを接客していた。広々とした店内に鉄板回りのスペースが広い特注のテーブルが並ぶ。「僕がでかいので、窮屈なところは嫌なんです」。ほぼ毎日、店に出ているという。
名物は、春季キャンプ地で好物になったという沖縄産のあぐー豚を使った料理だ。お好み焼きを焼いてもらった。「細かい作業が好きで、手が超でかいのに意外と器用ってよく言われます。現役時代も高島屋で材料買って、1人で飯を作ったりしてたんで。だから結婚できないんですかね」。慣れた手つきだが、調理師免許は持っていないという。
ロッテ移籍後の2011年に戦力外通告を受けた。「野球では架空の自分を演じていたから、ああ疲れたと思って」。トライアウトを…