横浜DeNA5-0中日
上々のオープン戦デビューだ。ドラフト1位右腕の上茶谷が4回をパーフェクト。「ストレートの調子が良くなくて、変化球頼りの投球になってしまった」と自己評価はいまひとつだが、開幕ローテーション入りへ順調な調整ぶりをうかがわせた。
低めのリリースポイントから放たれた直曲球で中日打線を翻弄(ほんろう)した。初回を三者凡退に抑えてリズムに乗ると、以降も崩れる気配を見せない。この日の最速は145キロながら、宝刀のチェンジアップを使いこなし、鋭い当たりは二回に大島が放った投直のみ。走者を背負った場面を想定し、クイックモーションを試す余裕も見せた。
沖縄キャンプでの実戦は2試合計4回を投げて被安打1。この日も即戦力の前評判通りの投球を見せたが、「これはオープン戦の結果。リーグ戦ではまた違った雰囲気になる」と浮かれる様子が全くないのが頼もしい。
ラミレス監督は「メンタルの部分でも安定していた。このままけがなくいけば、開幕ローテーションに入ってくる可能性はかなりある」と変わらぬ評価を口にし、三浦コーチも「ブルペンでやっていることがそのままマウンドで出せている」と安定感十分の22歳に大きな信頼を置く。
シーズン開幕まで3週間。「結果を残すことが開幕ローテーション入りにつながる。油断せずにしっかり練習を積んでいきたい」と確かな足取りで一歩ずつ前進していく。