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思春期病棟を新設 県立精神医療センター 港南区に12月オープン

社会 | 神奈川新聞 | 2014年11月16日(日) 03:00

窓からの眺めもよい県立精神医療センター救急病棟の準保護室
窓からの眺めもよい県立精神医療センター救急病棟の準保護室

老朽化した芹香(きんこう)、せりがや二つの県立精神科病院を統合し整備された「県立精神医療センター」(横浜市港南区芹が谷)が、12月1日にオープンする。中高生を対象にした思春期病棟を新設したほか、救急病棟や依存症病棟などを備え、県内の精神科医療の中核病院としての役割を担っていく。

芹香病院敷地内に建てられた本館は、鉄筋コンクリート地上5階建てで延べ床面積は約1万8400平方メートル。このほかに平屋の療法棟と体育館を合わせて総事業費は約62億円。

外来と入院治療を行い、病床数は290床。個室の割合を4割から7割に増やし、免震構造を導入したほか、建物内に外光を採り入れた中庭を随所に配置して療養環境を改善した。

新たに始める思春期医療は専門の外来と病棟(30床)で実施。12~18歳を対象とし、思春期特有の行動障害のほか、近年増えている発達障害や思春期うつ病などに対応。来年4月に院内学級の設置も検討している。

礒崎仁太郎医師は、思春期病棟での治療のメリットについて「同世代がお互いに交流することで治療効果をもたらし合うことや、自分の生き方の指針となるようなモデルを同世代に見つけられる効果などが期待できる」と説明している。

このほか本館には県の精神科救急医療システムの基幹病院としての役割を担う救急病棟(70床)、慢性難治のうつ病治療を実施するストレスケア病棟(30床)などがある。アルコールや薬物依存症に多職種チームで対応する依存症病棟(45床)では危険ドラッグの依存症患者の治療も期待されている。

今後、うつ病の非薬物療法の開発など臨床研究の充実や災害派遣精神医療チームの活動支援などにも力を入れていくという。

オープンに先立ち15日、関係者を集めた開院式が行われ、黒岩祐治知事は「新しい病棟は窓がいっぱいで明るく、新しい精神医療がここから始まると感じた。皆さんとともに育てていきたい」とあいさつした。

【神奈川新聞】


12月1日にオープンする県立精神医療センター=横浜市港南区芹が谷
12月1日にオープンする県立精神医療センター=横浜市港南区芹が谷
 
 

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