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文化部員の体験記
和のしぐさで感情表現 日本舞踊の親子教室に密着

カルチャー | 神奈川新聞 | 2018年8月30日(木) 11:49

「ひらいたひらいた」を踊る親子
「ひらいたひらいた」を踊る親子

 和の所作や、優雅な立ち居振る舞いを身に付けようと、稽古事としても親しまれてきた日本舞踊。親子で気軽に体験してもらおうと、茅ケ崎市総合体育館で体験講座が開かれた。教室の様子をのぞいてみた。

 19日に2回行われた同講座。午前の部では、茅ケ崎市内に住む3組の親子が参加した。


講師と弓を引くポーズを表現する子ども
講師と弓を引くポーズを表現する子ども

 「浴衣を着る機会も少ないし、畳もない生活なので、日本の伝統文化に接してみたいと思って参加することにしました。親子で体験できると、子どもの気持ちも分かってうれしい」と参加した女性(44)。バレエを習う小学4年生の長女と一緒に体験に訪れた。

 「エレベーターが上下するように、おなかに力を入れて真っすぐ立ち上がりましょう」

 藤間流の藤間恵都子さんらが講師となり、子どもたちに見本を見せる。最初はうまく立ち上がれない親子も、腹部を意識するとすっと立ち上がれるようになった。優雅に見える和の所作だが、実際は筋肉を意識して使うことが重要だ。


扇子の扱い方を学ぶ親子
扇子の扱い方を学ぶ親子

 扇子の扱い方も習う。「日本舞踊では、扇子の扱い方が一番難しいです」と藤間さん。握り方など、図を交えて解説し、実際に子どもたちも扇子を手にした。「開けるのに力が必要で難しかった」と3年生の男の子。日本舞踊では1本の扇子をさまざまな物に見立てて、物語を表現する。波、桃、車、魚、山、弓矢、本…。講師らが扇子を使って何を表現しているのか当てるクイズでは、子どもたちは想像力を膨らませて楽しんでいた。


扇子をかごに見立てて、「お猿のかごや」を踊る
扇子をかごに見立てて、「お猿のかごや」を踊る

 わらべ歌の「ひらいたひらいた」や「お猿のかごや」に合わせて、舞や踊りの基本動作も体験した。「花が本当に開いているように」「お猿さんが山をエッサエッサと登っているように体を動かして」と藤間さんが声を掛けると、大人も子どもも夢中になって役を演じていた。

 藤間さんは「日本舞踊には日本人の四季を感じる心や情緒が息づいています。細かい技術を習得することも大切ですが、まずは体を動かして和のしぐさで感情を自由に表現する楽しさを知ってもらえればと思っています」と話している。


講師の披露する「菊人形」を見る親子ら
講師の披露する「菊人形」を見る親子ら
 
 

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