戦後、真鶴町にアトリエを構えた洋画家・中川一政(1893~1991年)。89年の中川一政美術館開館に当たり、自身で編集した「図録」に収録された油彩画や岩彩画を中心に、書や陶芸など78点が並ぶ。「自分の作品は“今”が一番良い」と考えていたため、図録には晩年の作品が多く選ばれた。
青地を背景に勢いのある筆遣いが感じられる「薔薇」は94歳の作品。亡くなるまで精力的に創作を続けた中川の芸術世界を堪能できる。展示中の名品から、お気に入りを選んで投票する「あなたが選ぶこの一点!」を実施。投票結果は12月10日以降、ホームページで発表される。
※12月3日まで。水曜休館。一般600円ほか。JR真鶴駅からバスで中川一政美術館下車。問い合わせは同館☎0465(68)1128。