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情シス・IT部門のやりがいも多様化、スキルの幅を広げることも、影響力の輪を広げることもできる

2022

9/19

情シス・IT部門のやりがいも多様化、スキルの幅を広げることも、影響力の輪を広げることもできる

情シスの役割が多岐にわたりすぎている

「このままでは人手もスキルも足りません」

IT戦略を立てていくと、現状の「人手不足」と新しい領域への「スキル不足」の両面から問題を突き付けられます。

そのため、IT部門の役割を棚卸しし、再定義していく必要性に迫られます。

昔から情シスにある基本機能が「インフラ管理」と「ヘルプデスク」です。

どんなに小さな会社で「ひとり情シス」であっても、この役割だけは前提として果たさなければなりません。

しかし、そこに加えて「基幹システム再構築」という重荷が圧し掛かります。

全社プロジェクトとして、経営層と事業部門と連携をとり、社内を横断して進めていく必要があります。ベンダーを相手にシステムも組み上げていかないといけません。

さらに最近は「DX(デジタルトランスフォーメーション)」が加わりました。

デジタル化社会では、DXを進めていかないと企業として生き残れなくなってきています。

経営者にとっては最重要テーマです。そのため、会社としての優先順位も高くなっていきます。

これらを背景に、情シスの期待値は勝手に上がっていきます。

この文脈は「ポジティブに受け取る人」と「ネガティブに受け取る人」に分かれます。

「こんなに多くのことをやらないといけない」

と思うと、重苦しくなり、確かに気が滅入るかもしれません。

情シスのやりがいも多様化している

では、ここで少し観点を変えてみます。

情シスの役割が多様化したことに伴い、「情シスのやりがい」はどう変わるのでしょうか?

情シスのやりがい(当社調べ)を挙げてみます。

・会社のライフラインを担っている自覚がある
・情シスが会社を支えている実感をもてる
・情シスが会社の未来をつくるという自負がある
・ITで会社の売上や成長に貢献できる
・業務改革や生産性向上で本質的な貢献ができる
・改革、改善を目に見える形(システム)で提供できる
・事業や業務に関する知識が身につく
・プロジェクトで非日常が味わえる
・多くの組織・部署・人と関われる
・経営戦略に関われる
・戦友が増える(社内+ベンダー)
・ユーザーに感謝される
・コミュニケーション力が身につく
・専門性/スキルが身につく
・全社にまたがる影響力を行使できる
・裁量をもって働くことができる
・IT人材として市場価値を高められる
・キャリアパスの選択肢を豊富に持てる
・将来の可能性を自分で広げられる

私は、個人的に「ユーザーに感謝される」が一番だと考えています。いろんな人に「ありがとう」と言ってもらえると、今までの苦労がすべて吹き飛び、良い思い出に変換され、明日からも頑張ろうと思えてしまいます。

感謝の代表的なものはヘルプデスクでしょう。直接ユーザーと話しながら、問題を解決し、最後は直接「ありがとう」と言われます。

問い合わせは必ずしも得意ではない領域も対応せざるを得ないため、自身のスキルが広がって、自己成長を実感することもできます。

一方、プロジェクトを成功させると、よりスケールの大きい感謝をもらえます。

プロジェクトは、必死に頑張っていたら、いつのまにか「影響力の輪」が広がり、経営層からも事業部門からも信頼されます。ベンダーとも良好なパートナー関係を築けます。

いろんな業務知識を得て、業務改革の経験を積み、パッケージソフトやITの最新技術に触れ、サーバーやクラウド、PCやデバイス機器も把握し、プロジェクト管理やファシリテーションなど多様なノウハウも獲得していけます。

今はまったくイメージできないことでも、情シスで数年の経験を積み上げれば、いつのまにか次のステージに行けていたりもします。

つまり、情シスは役割の多様化に伴い、味わえるやりがいも多様化しているのです。

情シスのキャリアパスは無限、どこにでも行ける

こんなに幅広く魅力的な選択肢をもてる職業は、他にはあまりないのではないでしょうか。

広げるも深めるも自由です。

広げる義務はありません。一か所にとどまって、その領域のスペシャリストを目指すこともできます。

もちろん、会社や上司の方針、ひとり情シスのように自由に選べない職場もあるでしょう。

でも、志向があれば少しずつ、そちらに近づいていくと思います。

見かねた上司がサポートしてくれたり、人員が補充されたタイミングや異動等で転機が訪れたりするかもしれません。昔に比べると、転職の選択肢も取りやすくなりました。

想いが強ければ、いつかは必ず到達できるのではないでしょうか。

こんなにも自由度があり、選択肢も豊富で、進みたい道に向かって、自己実現ができる。そんな職業はそうはないと思っています。

これが情シス(情報システム部門・IT部門)の魅力だと思います。

皆さまもぜひ、誰も描けない自分独自の道を歩んでください。弊社はその選択を応援いたします!

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御社のシステム発注は、なぜ「ベンダー選び」で失敗するのか

情シスコンサルタント
田村 昇平

情シス(IT部門、情報システム部門)を支援するコンサルタント。

支援した情シスは20社以上、プロジェクト数は60以上に及ぶ。ITベンダー側で10年、ユーザー企業側で13年のITプロジェクト経験を経て、情シスコンサルティング株式会社を設立。

多くの現場経験をもとに、プロジェクトの全工程を網羅した業界初のユーザー企業側ノウハウ集『システム発注から導入までを成功させる90の鉄則』を上梓、好評を得る。同書は多くの情シスで研修教材にもなっている。

また、プロジェクトの膨大な課題を悶絶しながらさばいていくうちに、失敗する原因は「上流工程」にあるとの結論にたどり着く。そのため、ベンダー選定までの上流工程のノウハウを編み出し『御社のシステム発注は、なぜ「ベンダー選び」で失敗するのか』を上梓し、情シスにインストールするようになる。

「情シスが会社を強くする」という信念のもと、情シスの現場を日々奔走している。

著書の詳細は、こちらをご覧ください。