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 印刷 2021年06月22日デイリー版2面

日舶工会長、技術開発に特に注力。オールジャパンで対応

会見する木下新会長
会見する木下新会長

 日本舶用工業会の木下茂樹会長(ダイハツディーゼル会長)は18日、総会終了後に就任後初の会見を行い、特に技術開発に力を入れていく考えを明らかにした。新燃料やデジタル化などを含む技術開発分野では、一部で他国が先行している面もあるとしたものの、「世界的に横一線の状況。舶用工業がやることは技術力を高めること。日舶工加盟全社が力を合わせ、オールジャパンで取り組むことが力につながる」と語った。

 木下会長は、注力する項目として、国際競争力強化(技術開発力を付けること)のほか、業界活動・連携の強化、人材育成の3点を挙げた。

 造船会社の一部で新造船事業から撤退し修繕などに特化する動きがあることについては、「業態が変わるが、良くなる方向に持っていかないといけない」と説明。舶用工業への影響については、「よく分からない」と語った。

 山田信三前会長(大洋電機社長)は、舶用工業は日本造船向けがメインとなるものの、国内だけでは厳しいため、海外事業を強化してきたことを紹介。昨年作成した日本製舶用機器パッケージで構成するオフショア支援船(OSV)設計図面など業界横断的な取り組みについて触れ、「日本の舶用工業はこれまで縦割りで、横断的な取り組みは難しかった。欧州のインテグレーターに対抗するためにも、横断的な力を結集する必要がある」点を強調した。