追悼 2017 写真特集

 自民党政調会長や官房長官を歴任した与謝野馨(よさの・かおる)元財務相が死去したことが5月24日、分かった。78歳だった。東京都出身。
 明治の歌人、与謝野鉄幹、晶子夫妻の孫。東大法学部卒業後、中曽根康弘元首相の秘書などを経て1976年、自民党から衆院旧東京1区で初当選した。当選10回。政界屈指の政策通として知られ、財政再建に心血を注いだ。第1次安倍改造内閣で官房長官を務めた。
 2008年には福田康夫首相の辞任に伴う自民党総裁選に出馬。麻生太郎氏に大差で敗れたものの、麻生内閣で経済財政担当相、財務相などに起用された。
 自民党の野党転落後の10年4月、平沼赳夫氏らとともに、たちあがれ日本を結党。自民党を除名された。民主党政権に批判的立場だったが、11年1月、菅直人首相から入閣要請を受けると、たちあがれを離党し、経済財政相に就任。菅政権の一員として、消費増税を柱とする社会保障と税の一体改革で主導的役割を果たした。
 12年6月に著書「全身がん政治家」を出版し、下咽頭がんなど四つのがんと闘病してきたことを告白した。喉の手術の影響で声が出にくくなり、療養に専念するため、同年の衆院選には出馬せず政界を引退し、13年に旭日大綬章を受章。17年4月に自民党への復党が認められた。写真は11年2月撮影 【時事通信社】

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