女子テニス マリア・シャラポワ 写真特集

 女子テニスの元世界ランキング1位で、四大大会通算5勝のマリア・シャラポワ(28)=ロシア=が7日、米カリフォルニア州ロサンゼルスで記者会見を開き、1月の全豪オープンの際のドーピング(禁止薬物使用)検査で陽性反応を示したことを明らかにした。数日前に国際テニス連盟(ITF)から連絡があり、発覚。健康上の理由で10年にわたり服用している薬が1月に新たに禁止薬物となったことを認識せずに、摂取を続けていたという。
 ITFは、調査を終えるまで12日から暫定的な出場停止処分を科すと発表。シャラポワは「大きなミスを犯し、ファンやテニス界をがっかりさせてしまったが、こういう形で引退はしたくない。復帰するチャンスを望んでいる」と話した。
  問題となった薬物は心臓疾患の治療に使われるメルドニウムで、持続力向上などの効果があるため1月から世界反ドーピング機関(WADA)の禁止薬物リストに加えられた。
 シャラポワは2004年に17歳でウィンブルドン選手権を制し、05年8月にロシア選手で初めて世界ランキング1位となった。12年には全仏オープンで優勝し、四大大会全てに勝つ「生涯グランドスラム」を達成した。今年は左腕のけがなどを抱え、全豪の準々決勝で敗れてから試合に出場していない。現在の世界ランクは7位。
 シャラポワの活動拠点は米国だが、陸上界ではロシアの組織的なドーピング違反が大きな問題になっている。

 会見に臨んだシャラポワは地味な黒っぽいスーツ姿で終始硬い表情。「引退を発表するなら、このようなロサンゼルスのホテルではしない」と話し、「こんな形で終わりたくない。またプレーしたい」と語った。
 持病などのために服用していた薬は昨年までは禁止されていなかったが、今年から禁止薬物に指定されたという。シャラポワも昨年12月22日に禁止薬物の変更通知を受け取っていたが、「よく読んでいなかった」という。「4歳からテニスをやってきて、プロとして非常に大きなミスを犯した」と反省。「ファンや競技を落胆させる結果となって大変申し訳ない」と謝罪した。
 また、「自分のチームには医師もいるが、誰かを責めることはできない。最終的にはすべて自分の責任」と話した。
 検査に引っかかったことは数日前に通知を受けたばかりで、今後予想される処分などについては、「まったく分からない」と話した。
 写真は、終始硬い表情で会見したシャラポワ=ロサンゼルス

◇シャラポワの略歴
  マリア・シャラポワ(ロシア)4歳でテニスを始め、ニック・ボロテリー氏のアカデミーで頭角を現す。01年、プロ転向。03年ジャパン・オープンでツアー初優勝。04年、17歳でウィンブルドン選手権を制し四大大会初優勝。05年8月、ロシア選手で初めて世界ランキング1位となった。12年全仏オープンで生涯グランドスラム達成。シングルスでツアー通算35勝、四大大会5勝。ロシア・シベリア地方のニャガン出身。188センチ、59キロ。28歳。(2016年03月07日) 【EPA=時事】

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