五輪切符懸けた「前哨戦」　男子は激戦も―世界卓球団体戦

　卓球の世界選手権団体戦は、パリ五輪の予選を兼ねて１６日に韓国の釜山で開幕する。日本は男女とも８強入りを果たせば団体とシングルスの五輪切符を獲得。２１日にも男女のエース、張本智和（智和企画）と早田ひな（日本生命）らが正式に五輪代表となる。

パリを待たずに検証を　必ず変わる選考方式〔卓球パリ五輪代表選考の視点〕

　日本の女子は過去４大会連続の銀メダルで、男子は前回３位。表彰台の常連ではあるが、中国の壁に阻まれているのが現状。昨秋のアジア選手権も、男女とも完敗した。女子の平野美宇（木下グループ）は「五輪の前哨戦だと思っている」。パリに向けて打開の糸口を見いだしたい。

　世界ランキング２位の女子の８強入りは堅く、メンバーを幅広く起用して戦えそうだ。パリ五輪の団体要員に選出された１５歳の張本美和（木下グループ）は初の舞台。調整の方法も含め、一戦一戦が五輪の貴重な予行演習にもなる。パリ行きを逃した伊藤美誠（スターツ）にとっては意地の見せどころだ。

　男子は１次リーグから気が抜けない。１月の世界ランクが５位にとどまり、力のある台湾と同組に振り分けられた。相手エースの林※儒（※日ヘンに句の口が二）は昨年１１月に張本智や中国の王楚欽、馬竜を破った有望株。前回大会は開催国の中国戦で２勝を挙げた張本智の活躍が際立ったが、２番手の戸上隼輔（明大）らの奮起が必要だ。

　大会は男女各４０チームが出場。５チームずつ８組に分かれて１次リーグを争い、各組上位３チームが決勝トーナメントに進む。五輪とは異なり全てシングルスで行われる。