小泉純一郎氏と菅直人氏 タッグで原発ゼロ訴え 外国特派員協会

脱原発に関する記者会見で笑顔で握手する菅(左)、小泉両元首相=1日午後、東京都千代田区の日本外国特派員協会
脱原発に関する記者会見で笑顔で握手する菅(左)、小泉両元首相=1日午後、東京都千代田区の日本外国特派員協会

 小泉純一郎元首相と立憲民主党の菅直人(かん・なおと)元首相は1日、持論の「原子力発電ゼロ」をめぐり日本外国特派員協会で記者会見した。与野党の枠を超えた首相経験者の共演となり、小泉氏は「原発問題に与党も野党もない。政党の枠を超え、原発ゼロで発展する国にすべき」と述べた。菅氏も「小泉氏とは原発ゼロでいろいろな所で一緒にしているが、討論会は初めてだ」と意気投合した様子だった。

 小泉氏は「日本は(平成23年の)東京電力福島第1原発事故を目の当たりにしても、まだ(原発ゼロを)やろうとしない。やればできるのになぜやらないんだ。原発ゼロでも停電はないと証明されている」と強調した。菅氏は農地の上で太陽光発電する「営農型太陽光発電」の普及を訴え、「日本が使う電力の全てをまかなうことが理論上は可能だ」と語った。

 小泉氏は原発事故の後、安倍晋三前首相とゴルフをした際、「経済産業省から『原発はコストの安いクリーンエネルギーだ』といわれてだまされるなよ」と助言したといい、「(安倍氏は)苦笑して答えなかった。経産省の言い分を信じているんだろうな。過ちは改めればいいのに残念で仕方がない」と振り返った。

 菅氏は、政府が2050年までの温室効果ガス排出実質ゼロを表明していることに触れ、「原発の再稼働や新設が必要だとして、(脱炭素社会の実現を)口実にして原発に戻ろうという流れだ」と指摘。「原発を増やすことは経済的にも成り立たない。早く菅政権も気付いて、原発ゼロに向かうことが望ましい」と注文をつけた。

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