社外コミュニティーやセミナー参加のススメ

 テクノロジーについてはドッグイヤー、マウスイヤーとすごい勢いで進化していきます。我々エンジニアはそういった環境で学習し続けなければいけません。業務での案件実施だけでは学べることは限られているため、そんなときに社外のコミュニティやセミナーでの情報は非常に価値があります。ただ、社外コミュニティ―やセミナーについて「壁が高い」「自分には関係なさそう」といった声もあります。

 この記事では、社外のコミュニティが苦手だった筆者が、毎日社外セミナー、コミュニティに参加するようにまでなった経験をお伝えしたいと思います。

 この記事を読んで参加のハードルがちょっとでも下がれば幸いです。

※この記事はInsurtechラボ202306アドベントカレンダーの8日目の記事②で書いています。

社外セミナー・コミュニティの参加方法

 まずそもそも、セミナーやコミュニティついての参加方法ですが、だれでもいつでもすぐに無料で参加可能です。こういった事実も知らない方がいたのです、ぜひ下記方法を見て試しに参加してもらえればと思います。

①.勉強会のプラットフォームから申し込む

 下記のような勉強会やイベントのプラットフォームで申し込むことができます。

   CONNPASS

   DOORKEEPER

   TECH PLAY

   Peatix

 基本的には一番上のCONNPASSで気になるものを申し込めばOKです。必要に応じてその他のサイトも見ていけばよいと思います。一度申し込むと今後の案内等も飛んでくるため、気になる勉強会・コミュニティを覗いていけば良いと思います。だいたい無料ですし、オンラインで聞き専で気軽に参加できるイベントも多く開かれています。

②.会社のユーザー会やコミュニティ,OSSのコミュニティに参加する

 有名な企業やプロダクトはユーザー会を開いていたりするので、そういった会に参加するのも良いと思います。また、AWS,GOOGLE,マイクロソフト,IBM,セールスフォース等、大規模のIT会社は年に数回、大規模なカンファレンスを開いているので、そういった会に参加するのも良いと思います。企業のカンファレンスはオンサイトで参加すると、何らか参加型イベントがあったり、景品ももらえるものが多く楽しいです。

 またOSSについては、ならではのコミュニティを持っているので、そういった会に参加するのもエンジニアならお勧めです。

③.大規模なイベントに参加してみる

 デブサミやXP祭り、RubyKaiga、スクラムフェス、RSGT等、一定規模のイベントも定期的に開かれていますので、そういったイベントに参加するのもおすすめです。1日で関連した情報を一気に取得できる為、流行や会社の情報等まとめて手に入り、雰囲気を理解することができます。

④.研修や会社のセミナーに参加してみる

 ①~③に参加していると企業からセミナーの案内が直で届くようになりますので、気になるイベントがあれば個別参加するのもおすすめです。企業が開いているイベントだと後日電話等かかってくることもあります。

参加に勇気が出ない方へ

 初めて参加する時は、知識がないのにいきなり参加して大丈夫か?知らない人だらけで気まずくないか?といった事を考え、参加ボタンのクリックができないかもしれません。私もそうでしたが、下記のような形で色々試していく中で、徐々にコミュニティの常連になってきました。

①.まずは聞き専+読み専で参加してみる

 イベントの中の大半が聞くだけが中心のものです。まずはそういったセミナーやイベントに参加しながら雰囲気を楽しむのがお勧めです。またチャットを併用するイベントが多いため、チャットを眺めたり、TWITTERのハッシュタグを検索したりしながら雰囲気を楽しみましょう。

②.チャット等で少しだけ文字のコミュニケーションを取ってみる

 雰囲気が分かってきたらチャットを積極的に書いてみましょう。難しかったら「ワクワク」や「8888888」といった他の人が取っているリアクションをとりあえず真似してみましょう。参加して感じますが、何かしら自分でアウトプットしだすと、セミナーやコミュニティの学びが大きくなってきます。そのため、慣れてきたらなるべくアウトプットするようにできると良いと思います。

③.コミュニティで発言が怖い場合は読書会がお勧め

 コミュニティのなかではOST(オープンスペーステクノロジー)やディスカッション等対話を中心とするものがあります。そういったコミュニティこそ一番学びがあると感じますが、初めてだと怖いという意識もあると思います。そんな時お勧めは読書会です。本さえ読んでいれば会話に加わることができます。また、読書会のなかには読む時間も作ってくれる読書会もあるため、そういった会であれば、本さえ持ち込めば何とかディスカッションできます。

 また、絶対に自分が何か発言しないといけないという事はなく、だいたいの会がチャットだけでもOKなので、チャットしながら徐々に参加していければよいと思います。

④.感想をTwitterやブログで書くと喜ばれる

 また、コミュニティの内容や学びについてチャットやブログで発信すると自分の学びになる事に加えて、コミュニティ参加者から喜ばれます。こんなこと書いて意味あるのかな?と最初若干自信を持てないですが、気にせず報告しましょう。現在はコミュニティ参加の都度、私はブログで報告するようになりました。

上記①~④を繰り返していると何名かと顔なじみになってきます(オンラインだけで顔が分からない方もたくさんいますが・・・)。そうなると更に参加のハードルは低くなってきて、色々な情報が飛び込んでくるようになります。

参加をお勧めする点

 参加を勧奨している物の、いちばん大事なのは無理しない事だとは思います。

 家庭や仕事の方が重要なので、それらの重要度を削ってまでコミュニティに参加する必要はないと思います。ただ、そのうえで言いたいのは、自身の仕事だけしているより、仕事の時間を削ってでもコミュニティに参加する方がアウトカムは大きくなるという事です。

 よく言われている『木こりのジレンマ』が分かりやすいかと思います。

ある木こりが木を切っている。

通りがかった旅人がその様子を眺めていたが、木を切るのに手こずっている。

見ると木こりの使っている斧がこぼれしているようなので、旅人は言った。

「斧を研いだほうがいいのでは?」

木こりは言った。

「わかっちゃいるんだけど、木を切るのに忙しくて、それどころじゃないよ」

 この話については定量的に考えると、よりイメージアップしやすいです。例えば1日10本木を切っている木こりがいたとして、斧を研ぐのに10日間かかったとします。砥いでいる間、木は一切切れないですが、研いだ後は1日、11本切れるようになったとします。

 この話を聞いて、現在の仕事を10日止めて斧を研ぎたいと思うでしょうか?

そう思うと躊躇する方もいるかもしれませんが、結果年間で通してみると、斧を研がなかった方は3650本に対して斧を研ぐと、3905本と、200本以上の差が埋まれます。

さらに砥ぐともっと切れるようになるのであれば、差は甚大な数字となります。

 上記例えからも仕事を止めて、セミナーやコミュニティに参加する意義は大きいと思いますので、自身がストレスを感じない範囲で、積極的に参加いただければと思います。

また、本やポットキャスト聞くだけ、動画を見るだけよりリアルタイムでのやり取りは、一期一会感があり、本当に学びが大きいと感じます。コスパ、タイパが本当によいです。

 勉強したいけどやる気が出ない。どう勉強したらよいかわからないと思っている方こそ、最初の入り口としてこういったセミナー、コミュニティはおすすめですので、ぜひ軽く覗いてみてもらえればと思います。

以上、読んでいただきありがとうございました。