「一番風呂は身体に悪い」という話を聞いたことがある方は多いと思います。
しかし、「清潔なお湯のお風呂は気持ちがいいのに」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?

一番風呂、つまりは水道水を沸かしたばかりのお湯のことを「さら湯」と言い、「さら湯」のことを「硬いお湯」と表現する人もいます。
温泉などのまろやかで肌に心地がよいお湯のことは「やわらかいお湯」と表現するように、不純物が少なくお湯の温度が身体に直接伝わりやすい「さら湯」のことは「硬いお湯」と表現するようです。

この「硬いお湯」が身体に悪影響を与えることから「一番風呂は身体に悪い」と言われているのです。

ここでは「硬いお湯」が体に悪影響を与える理由とともに、お湯を柔らかくして美容と健康によいお風呂に変えるアイテムをご紹介いたします。

一番風呂はなぜ体に悪い?

一番風呂と二番目以降のお風呂の大きな違いは、お湯に「不純物が入っているか・いないか」です。
つまり、お湯の成分の違いが身体に影響を与える原因になっています。

実際に、一番風呂に入ったとき身体にはどんな影響が起こるのでしょうか?

浴室との温度差による影響

まだ誰も利用していない浴室内は、温度がまだ十分に温まっていないため冷たい環境といえます。
わかしたての一番風呂と浴室の温度差が大きいと、血圧や脈拍が変動し体に負担がかかり、疲れやすくなります。
体温調整の難しい赤ちゃんや高齢者の方、冬の時期などは特に注意が必要です。

お湯がきれいすぎるために起こる影響

一番風呂に入ると身体がピリピリするような刺激を感じるという人もいるのではないでしょうか?
これは、一番風呂のお湯には不純物が少ないために熱伝導率が高く、直接お湯の熱さが肌に伝わり、その際の皮膚への刺激が強いためおこる現象です。
二番風呂以降は、前に入浴した人の皮脂などの不純物がお湯に混じっているため、肌への直接的な刺激が緩和されます。

塩素による影響

水道水には殺菌目的の「塩素」が含まれています。
水道水を使用したお湯での入浴は、残留塩素によって肌が酸化したり、皮脂が失われ肌が乾燥したり、アトピーが悪化したりする場合もあるようです。

一番風呂を柔らかいお湯に変えて問題解決!


一番風呂の身体への影響を抑えるには、「やわらかいお湯」に変えることで解決でます。
しかし、一人暮らしの方は「誰かに先に入ってもらう」というのは難しいですし、家族全員やわらかいお湯に浸かりたい、なにより「一番風呂の気持ち良さ」と「お湯のやわらかさ」が両立できればいいのに!と思う方も多いはず。

そこで、さら湯のきれいすぎる問題や、お湯の熱伝導率の問題が解消されるおすすめアイテムをご紹介します。

天然塩

家庭で一番お手軽に試しやすいのが天然塩です。
天然塩にはミネラル類が豊富に含まれていますので、浸透圧の影響で体液内の水分が汗として出ることを利用した、デトックス作用も期待できます。
また、肌の保温・保湿効果もあり心身のリラックス効果もあります。

食用重曹

重曹はアルカリ性のため塩素を中和し、毛穴に詰まった皮脂汚れを溶かして角栓を取れやすくする作用が期待できます。
また、重曹は洗剤として利用されることも多いため、残り湯を使ってお風呂洗いが出来る点もオススメポイントです。

柑橘類の皮

オレンジやレモン、柚子などの柑橘類の皮でも十分お湯をやわらかくする効果が得られます。
柑橘系の皮は塩素と結びつきやすく、中和することが可能なビタミンCも豊富で、塩素対策にオススメです。またアトピーの痒みにも効果があるといわれています。
しかし、市販の柑橘類にはワックスなどが付着していることが多いため、しっかりと洗った上で乾燥させてから使用されることをおすすめします。

軟水器

お風呂に水道水ではなく、井戸水を利用されている方には軟水器がオススメ。
井戸水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどの硬度成分を取り除き、やわらかい水=超軟水にしてくれます。
軟水器を通した水は人体へはもちろん、住まいや機械や衣類、植物などにも優しい水になります。

一番風呂を柔らかいお湯に変えるアイテムは、スーパーなどでも手に入りやすいもの多いので、手軽に始められそうですね。
もちろん市販の入浴剤を使うこともお湯を柔らかくする方法の一つですので、自分の身体にあった方法で一番風呂の身体への影響を緩和し、さらなる美容・健康向上を目指してみてはいかがでしょうか。