JRは、「Japan Railway」の略です。もともとは政府が100％出資している公共企業「日本国有鉄道」（国鉄）でしたが、1987年（昭和62年）に分割・民営化。次の7つの会社に分かれました。

1. 北海道旅客鉄道（JR北海道）
2. 東日本旅客鉄道（JR東日本）
3. 東海旅客鉄道（JR東海）
4. 西日本旅客鉄道（JR西日本）
5. 四国旅客鉄道（JR四国）
6. 九州旅客鉄道（JR九州）
7. 日本貨物鉄道（JR貨物）

JRは7社合わせて全国各地に路線網があり、日本における人・物の輸送の中心です。また、例えば東日本旅客鉄道のグループ会社がショッピングセンターやホテル、レンタカー会社を運営しているなど、鉄道以外の業種も行っています。

私鉄は民間企業が運営する鉄道会社で、「民営鉄道」「民鉄」とも呼ばれます。もともと「国鉄」の対義語だったため、国鉄民営化後も私鉄にJRは含まないのが一般的です。全国に路線網があるJRに対し、私鉄は基本的に地域密着型なのが特徴。なかにはグループ企業がホテルや百貨店を営業しているなど、異業種に進出している大手私鉄も存在しています。

私鉄の一例：小田急電鉄、東急電鉄、近畿日本鉄道、西日本鉄道など

公営鉄道は地方公共団体が経営する鉄道会社。横浜市や名古屋市といった、主に人口の多い都市に設置されています。

第3セクター鉄道とは、第1セクター（国・地方公共団体）と第2セクター（民間企業）が共同出資して設立される鉄道会社です。第3セクター鉄道はその多くが旧国鉄やJRのローカル線でした。利用者の少ない地域ではローカル線は赤字となりますが、廃線になると地域住民の生活が不便になってしまいます。

そこで、国や自治体と民間企業が共同で出資して鉄道会社を設立し、路線を維持しようとしたのが第3セクター鉄道のはじまりです。なお、最初から第3セクター鉄道として設立された鉄道会社も存在。東京都の「ゆりかもめ」がその代表です。

第3セクター鉄道の例：三陸鉄道、長良川鉄道、肥薩おれんじ鉄道など

2020～2021年（令和2～3年）の鉄道会社売上高ランキングです。

• 1位：東日本旅客鉄道
• 2位：東急（※1）
• 3位：西日本旅客鉄道
• 4位：東海旅客鉄道
• 5位：近鉄グループホールディングス（※2）
• ※1：東急は「東急電鉄」の親会社です。
• ※2：近鉄グループホールディングスは「近畿日本鉄道」を傘下に置く会社です。

鉄道会社における現業職は、鉄道の運行にかかわる職種。具体的には、運転士や車掌、駅員などがこれにあたります。

鉄道会社の技術職の方々は車両の点検やレールの管理などを行い、裏から鉄道会社を支えています。

鉄道会社の総合職は、運行ダイヤやサービスなどを考える他、営業や人事、財務などにかかわる職種。会社によっては事務系総合職、技術系総合職に分かれます。また、応募資格は大学・高等専門学校卒業以上です。

鉄道会社の職種は大きく分けると上記の3つ。鉄道会社によって、採用・求人職種の名称や分類が異なります。