最終更新日:2018/03/11
最終取材日:2015/06/17

じゅうにちょうがたすいごう

所在地:氷見市十二町

 水に親しみながら地域の自然や歴史を学べる公園として、氷見市が1976年から十二町潟周辺に順次整備し、1997年に完成した。オニバスの発生地として国の天然記念物となっており、自然生態観察公園の指定を受けている。
 潟の北側にあるいこいの広場は遊具とベンチを備え、親子連れでにぎわう。南側にはオニバスの池や水生植物の池がある。南北を結ぶ横断橋は、竹製の網を使ってかつて盛んに行われた「アド漁」をイメージしたデザインで、公園のシンボルになっている。
緑に囲まれた園内を縫うように歩道が通り、散歩コースとしても人気を集める。
 十二町潟は、万葉歌人・大伴家持が舟で遊覧した「布勢水海(ふせのみずうみ)」の名残をとどめる。一帯はかつて深田湿田が多かった。先人の苦労や知恵を知ろうと、地元住民でつくる「深田の会」は毎年、児童を対象に公園横で稲作体験を行う。
 水辺では年間を通じ、オオハクチョウ、マガモ、オナガガモ、ホシハジロ、オオバン、ユリカモメ、アオサギ、カワセミなどの野鳥を観察できる。
 敷地面積11.5ヘクタール。公園中央部に万尾川が流れる。4〜10月に稼働する横断橋下流に設置された虹の噴水は、上空に向かって噴霧し潟面に虹が浮かび上がる。万葉集ゆかりの植物を見られる万葉植物園と花木園にはタブノキ、ツバキなど多くの樹木や草花が植えられ品種の特徴や大伴家持の歌を解説する看板が掲示されている。トイレは北側に駐車場、休憩所の2カ所、南側は駐車場に1カ所ある。
 昭和43年の万尾川改修以前は潟は万尾川の一部だったため堆積物が溜まって行き、潟と川を分離する改修工事が行われた。この川より規模の小さな川でも大量の堆積物を運ぶため、富岩運河では堆積物で遊覧船が通れない場所もある。
 高岡方面から国道160号朝日丘交差点を左折し、県道氷見・惣領・志雄線を道なりに約1キロ進む。駐車場は50台分用意。JR氷見駅から徒歩約30分。


万尾川の歩道橋から潟横断橋

北側エリアから潟横断橋

北側エリアから潟横断橋

北側エリア白鳥飛来地遊歩道から

潟横断橋から万尾川下流側

潟横断橋から万尾川上流側

潟横断橋から復元された「アド小屋」と「いこいの広場」

アド小屋の解説板

南側エリアの
水性植物園のスイレン

水性植物園のスイレンの花

南側エリアの
蓮池 手前はオニバス池

蓮池の蓮の花

南側エリアのオニバス池

オニバスの花

南側エリアの菖蒲園

菖蒲園の花菖蒲

虹の噴水前の十二町潟水郷公園案内板

水性植物園のアジサイ

北側エリア万葉植物園のモクレン

北側エリア万葉植物園のハギ

潟横断橋付近か木製遊歩道が続く白鳥飛来地

潟から分離改修された万尾川と潟横断橋

北側エリア白鳥飛来地のオオハクチョウ (冬鳥)

白鳥飛来地のマガモ (冬鳥)

白鳥飛来地のオナガガモ (冬鳥)

白鳥飛来地のオオバン (留鳥

白鳥飛来地のユリカモメ(冬鳥)とホシハジロ (冬鳥)

白鳥飛来地のアオサギ (留鳥