昔の歌〜安川加壽子門下生発表会より　青柳いづみこ

昔の歌〜安川加壽子門下生発表会より

戦前パリ国立高等音楽院に入学し12歳でラザール・レヴィに師事、戦後日本のピアノ音楽をリードし続けた安川加壽子。1950〜60年代の門下生発表会では、当時最先端のフランス近現代音楽と、そのルーツであるフランス・バロック音楽を与えました。ドイツ音楽全盛の日本にフランス音楽を浸透させ、子供たちに斬新な書法を体験させた功績は大きいもの。安川生誕100年となる2022年、門下生の一人、青柳いづみこがそのプログラムを再現。エスプリに満ちた表現と、1927年製エラールの煌めく音が楽しめるます。（メーカー資料より）

【収録情報】
● プーランク[1899-1963]：村物語（子供のための小品）
1. チロル風ワルツ
2. スタッカート
3. 田舎風
4. ポルカ
5. 小さなロンド
6. コーダ

● マラン・マレ[1656-1728]：ロンドー（伝ジャン＝バプティスト・リュリ：ロンドー形式のガヴォット）

● アンリ・バロー[1900-1997]：子供たちへの物語
1. エル・ドラードの国へ
2. ニャムニャムのキャンプ
3. バルコニーの王女
4. パンフィル船長のクラヴサン

● ルイ＝クロード・ダカン[1694-1772]：カッコウ（クラヴサン曲集より）

● アルフレード・カゼッラ[1883-1947]：子供のための11の小品 Op.35
1. 前奏曲
2. 全音階のワルツ（白鍵で）
3. カノン（黒鍵で）
4. ボレロ Bolero
5. クレメンティ讃（五指の練習）
6. シシリエンヌ
7. ジグ
8. メヌエット
9. カリヨン
10. 子守歌
11. ギャロップ - 終曲

● フランソワ・クープラン[1668-1733]：小さな風車（クラヴサン曲集 第3巻より）
● フランソワ・クープラン：修道女モニク（クラヴサン曲集 第3巻より）

● ガブリエル・ピエルネ[1863-1937]：愛しい人たちへのアルバム Op.14
1. パストラル
2. ファランドール
3. 守護天使の集い
4. 小さなガヴォット
5. 昔の歌
6. おもちゃの兵隊の行進

● ジャック・デュフリ[1715-1789]：ラ・ヴィクトワール（クラヴサン曲集 第2巻より）

● フランシス・プーランク：フランス組曲（16世紀クロード・ ジェルヴェーズによる）
1. ブルゴーニュ地方のブランル
2. パヴァーヌ
3. 小さな軍隊マーチ
4. 嘆き
5. シャンパーニュ地方のブランル
6. シシリエンヌ
7. カリヨン

● ラザール・レヴィ[1882-1964]：子守歌

　青柳いづみこ（ピアノ／ERARD Model.260、1927年製）

　録音時期：2021年11月4,5日
　録音場所：滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール
　録音方式：ステレオ（デジタル）

【青柳いづみこ　Izumiko Aoyagi】
ピアニスト・文筆家
安川加壽子、ピエール・バルビゼの両氏に師事。仏国立マルセイユ音楽院首席卒業。東京藝術大学大学院博士課程修了、学術博士。矢代秋雄・八村義夫・武満徹作品による「残酷なやさしさ」により、平成2年度文化庁芸術祭賞。演奏と文筆を両立させ、18枚のCDが『レコード芸術』で特選盤となるほか、安川加壽子の評伝『翼のはえた指』で吉田秀和賞、『六本指のゴルトベルク』で講談社エッセイ賞、CD「ロマンティック・ドビュッシー」でミュージックペンクラブ音楽賞。近刊に『蘇る、安川加壽子の「ことば」』（音楽之友社）、『ヴィンテージ・ピアニストの魅力』（アルテスパブリッシング）、『ショパン・コンクール見聞録』（集英社新書）など。古い楽器による録音にも積極的で、『天使のピアノ』(カメラータ)、「ラモー作品集」「大田黒元雄のピアノ」「ドビュッシーの夢」(以上ALM Records)をリリースしている。2021年には書籍『花を聴く 花を読む』（月曜社）、「花のアルバム」（ALM Records）を同時刊行。日本ショパン協会、日本演奏連盟理事。大阪音楽大学名誉教授、兵庫県養父市芸術監督。（メーカー資料より）