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荒木とよひささん作詞作曲 若者しのぶ 戦艦大和の曲 CDに 広島の藤田さん PRに力

「平和考えるきっかけに」

 戦艦大和に乗っていた若者たちをしのぶ曲「大和よ永遠に…惜春」を、広島市東区の藤田準二さん(75)がCD化した。遺族たちでつくる戦艦大和会の小笠原臣也会長(88)も「戦争の悲惨さや平和の大切さについて考えるきっかけになる」として協力。CD店を巡り、販売を依頼するなどPRに力を入れている。

 故テレサ・テンさんの「時の流れに身をまかせ」などで知られる作詞家荒木とよひささんが、呉市の大和ミュージアムや、江田島市の旧海軍兵学校などを訪れた際の経験を基に作詞作曲した。

 藤田さんは、両親と別れて大和に乗る若者の思いを表現した曲に感銘を受け、当初は予定していなかったCD化を企画。クラウドファンディング(CF)で約200万円を集めた。歌は広島東洋カープの応援ソング「燃える赤ヘル僕らのカープ」のオリジナル歌手である加納ひろしさんに依頼し、2千枚を製作した。

 藤田さんは「曲を聴いたり歌ったりして呉や大和に乗った人たちに思いをはせてほしい」と話している。1枚800円。公声堂楽器店(呉市)や木定楽器店(広島市中区)で購入できる。売り上げは当面の間、能登半島地震の被災地に寄付する予定という。公声堂楽器店☎0823(22)3210。(仁科裕成)

(2024年2月3日朝刊掲載)

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