ヒュー・グラントが今年『The Undoing』でスクリーンに戻ってきて、その演技が大絶賛されているが、60歳になった彼は主役のオファーが次々に来るわけではないと明かした。

『The Los Angeles Times』紙のインタビューで、彼は「悪い態度」を続けて、俳優業から一時休みをとったと語っている。

「『ラブソングができるまで』の直後かな、2005年頃以降、僕は“悪い態度”病を発症してしまった。もうたくさんだと思ったんだ。それで、その後2009年に、また1作やった。あの時だね、僕がハリウッドを見限ったわけじゃない。ハリウッドの方が僕を見限ったんだ。だって、サラ・ジェシカ・パーカーとやったあの映画(『噂のモーガン夫妻』)で、僕はとんでもない大失敗をしたからね。あの後、僕が望むかどうかに関わらず、非常に高額ギャラをもらう主演男優の日々は突如として終わった。若干の恥ずかしさはあったけれど、他のことをする自由な時間ができた」

ヒュー・グラントは現在、6話から成る心理スリラーシリーズ『The Undoing』で、主演のニコール・キッドマンの夫役を演じている。その役を受けたのは、静かに過ごしたかったからだったと先頃、明かしている。

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『The Undoing』でのヒュー・グラントとニコール・キッドマン

イギリスのトーク番組『The Graham Norton Show』で彼は、「小さい子どもたちから逃れる意味もあったんだ。この歳になると疲労困憊するからね。ちょっと休みを取るのもいいかと思ったんだけど、NYに着くたびに子どもたちのことが恋しくなって大変だった。どんなシーンでも突然、泣くキューが入ってしまう。カフェに行ってコーヒーを注文しただけで、涙が出てきちゃったこともあったんだから! 俳優のキャリアで今までたったひとつの感情もマスターしてこなかったのに、歳をとったら涙が止められない。子どもとか愛とか妻とか何かと関係があるんだろうけど、抑えることができないんだ」と語っていた。

ヒューには、元交際相手との間に2人、妻アナ・エリザベット・エーベルシュタインとの間に3人の、計5人の子どもがいる。


Translation: Mitsuko Kanno From Harper's BAZAAR UK