性別や年齢を問わず、やる気に満ちた前向きな言葉は人を元気にする。10月20日に刊行した写真集『new Moon』が好評のマギーさんのお話を聞きながら、そんなことを思った。
総ページ数は176ページと大ボリュームだ。ストーリーのある構成となっているので、ドキドキ、わくわくしながらページをめくると、あっという間に最後のページだ。文字がほとんどない、つまりほぼビジュアルのみで構成されるこの写真集には、無声映画のような趣がある。
ロケ地はバルセロナだ。撮影場所の選定から衣装、メイク、そして写真のセレクトにいたるまで、スタッフさんと相談しながら決めたという。
「2018年はデビュー10周年の節目となる年なので、ありのままの自分を出して新しいスタートにしたいと思ったんです。最初は文字を入れるアイデアもありましたが、今回は“語る”よりも“魅せる”ことを意識して、最後までビジュアルで貫くことに決めました」
ベッドやシャワーのシーンなど、マギーさん曰く“お洒落エロ”と表現するセクシーなシーンは、女性読者にもときめいてもらえるようにという想いを込めながら撮影を進めた。
「写真集の現場では、職種とか年齢とか性別とか、そういうことを抜きにしてみんなとフラットに仕事をしたいというのが強く感じたことです。みんな同じクリエイターなのだから、お互いの意見を出し合って、納得できるものを出したい、と」
そしてマギーさんは、「イメージされている自分だけではなく、もっと素を出して様々なことに挑戦していきたいです」と力強く宣言した。
自分の意志でアイデアを出してクリエイトする、という姿勢は、マギーさんが立ち上げたアパレルブランド『SURIPSIA(スリプシア)』にも表れている。
「主にレディースのスカートやニットからスタートします。デザインはもちろん、生地、色のサンプルを見るところから、ボタン選びまで私がセレクトしました。女性が日々の気分をアゲたり、自信を持って行動できることにつながるような洋服を作りたいと思っています」
積極的にブランド運営に関わる点が素晴らしいと伝えると、美しい顔にギュッと力が入った。
「やりたいと思っていたことが出来る状況が整ったので、全力でチャレンジしようと思いました。もし、私のそんな姿を見て、女性が怖がらずに一歩前に出ることにつながれば、それほど嬉しいことはありません」
そして、新しいクルマが欲しいというマギーさんは、『GQ JAPAN』のバックナンバーのクルマ連載を食い入るように読む。「最近のニューモデルはどれも大きくなって、うちの駐車場に入らないんですよ」と、つぶやいたところで、ページをめくる手が止まった。
「わっ、ジープ・ラングラーが新しくなったんですね。私が子どもの頃にカナダのおばさんが乗っていて、めっちゃ格好よかった! 人生で最初に乗りたいと思ったのがラングラー。ポルシェやフェラーリにはもちろん乗りたいけど、ジープ・ラングラーもいいかもしれない」
道なき道を突っ走ろうというマギーさんに、ジープ・ラングラーはぴったりの相棒かもしれない。マギーさんは深窓のお姫様ではなく、荒野を目指す。
GO! GO! マギー! GQは、強くて美しいマギーさんを応援します。
PROFILE:
マギー
1992年神奈川県生まれ。2009年にモデルデビュー、翌年にはフジテレビ系列『すぽると!』にレギュラー出演するなど、活躍の場を広げた。大のクルマ好きとしても知られ、B級ライセンスを取得している。2018年10月20日写真集『new MOON』(宝島社)を発売した。