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5000万円オーバー! ルイ・ヴィトンのオートマタは超弩級!──「タンブール カルぺ・ディエム」

ルイ・ヴィトンの2021年の新作時計「タンブール カルぺ・ディエム」が圧倒的だ。蛇とスカルのオートマタが特徴のこれは、機構面、外装面ともに超弩級。参考価格は5620万円だ。
5000万円オーバー! ルイ・ヴィトンのオートマタは超弩級!──「タンブール カルぺ・ディエム」

価格も機構も、携わる人も超弩級!

「タンブール ストリート ダイバー」や「タンブール ムーン フライング トゥールビヨン ポワンソン・ド・ジュネーヴ サファイアクリスタル」など、2021年のルイ・ヴィトンは話題の新作時計が目白押しだ。なかでもハイライトと言えるのが、「タンブール カルぺ・ディエム」である。

ダイアルのスカルと蛇が印象的な「タンブール カルぺ・ディエム」は、オートマタと連動するジャンピングアワーとレトログラードミニッツをもつ超弩級ウォッチだ。

具体的に説明していこう。まず「タンブール カルぺ・ディエム」は通常の状態では、時刻を示さない。時間を知るためには蛇を模した2時位置のプッシュボタンを押し、オートマタを作動する必要がある。

オートマタが起動すると、スカルとスカルに絡まる蛇が動き出す。蛇は時刻表示の鍵を担っており、首を傾けて、スカルの額に記されていた時表示が露出、それと同時に尻尾で分表示を指す、という内容だ。

スカルは「これぞ、オートマトン」という動きをする。スカルの左目がブランドのアイコンモチーフであるモノグラム・フラワーに変わり、さらに口が開くとモデル名でもある「CARPE DIEM(その日を摘め)」というメッセージが現れるのだ。

余談になるが、ルイ・ヴィトンはプレスリリースでこれらの機構をオートマトン(Automaton:単数)ではなく、オートマタ(Automata:複数)と表記している。つまり、「タンブール カルぺ・ディエム」は、蛇とスカルでひとつのオートマトンではなく、それぞれが独立したオートマトンなのだ。

また、10時位置にパワーリザーブインジケーターが配される。指針式とせず、ディスクを使って砂時計のモチーフを与えることによって、スカルと蛇で表現した時の「儚さ」を強調するところに、ルイ・ヴィトンの美意識がうかがえる。

と、どうしても機構にばかり目が行きがちな「タンブール カルぺ・ディエム」だが、ダイアルのディテールも超弩級だ。まずモノグラム・フラワーを配したダイアル、そして蛇は現代におけるエナメル作家の第一人者アニタ・ポルシェによるエナメル細密画だ。

スカルをはじめとするダイアル、蛇、砂時計など、彫金はすべてディック・スティーンマンが手掛けている。氏は一部ブランドのハイエンドモデルを手掛けるほか、自ブランド「スティーンマン」も有する世界最高峰の彫金師だ。

参考価格5620万円という金額以上に機構も、そして携わる人も超弩級な「タンブール カルぺ・ディエム」。この内容を考えれば、決して驚くような金額ではない。

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LOUIS VUITTON

タンブール カルぺ・ディエム
18KPGケース×アリゲーターストラップ、手巻き、46.8mm径、参考価格5620万円。

ルイ・ヴィトン クライアントサービス
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文・細田雄人