空の上から“あけましておめでとうございます”──JAL 2022初日の出 初富士フライトに搭乗!

新年、あけましておめでとうございます。日本航空(以下、JAL)が企画した「2022初日の出 初富士フライト」にGQ JAPANのイナガキが搭乗した。高度1万mから見た初日の出はいかに?
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4:20から搭乗受付開始!

JALが元旦に運航する初日の出 初富士フライトは、2022年で14回目(羽田空港発は13回目)を迎えた。雲の上から初日の出を見られるゆえ、天候に左右されず確実に初日の出を見られるのが最大のセリングポイント。新年早々、確実に“ありがたい”初日の出を見られるのだ。

JALの2022初日の出 初富士フライトには、羽田空港発と成田国際空港発の2便がある。募集定員は、それぞれ250名と155名。いずれも、2021年11月の抽選受付開始直後から応募が殺到、羽田空港発の倍率は5倍だったというからすごい! 筆者は幸運にも羽田空港発のフライトに搭乗が叶った。

【2020年 ANA「初日の出フライト」リポート】
【2019年 JAL 初日の出 初富士フライト リポート】

4時20分、搭乗受付開始。搭乗者は全員、カウンターに立ち寄って受付を済ませるとともに、手土産を受け取る。

Hiromitsu Yasui

1月1日は、朝3時30分に自宅を出発したからちょっと眠い。なぜなら、搭乗開始は5時20分スタート! もっとも、“一年の計は元旦にあり”と思えば、早起きも悪くはない。物事ははじめが肝心だ。

4時20分から羽田空港第1ターミナル2階南ウイング8番カウンターにて、搭乗者の受付開始。このカウンターは通常、国内線ファーストクラス搭乗者向けだ。

ちなみに、2022初日の出 初富士フライトの特徴は以下の通りである。

  1. 東京ディズニーリゾートバケーションパッケージプラン、前泊プランの初設定。
  2. 乗務する客室乗務員が全員、今年の干支である寅年生まれ。
  3. 客室乗務員のうち3名が歴代制服(4代目、6代目、9代目)を着用する。
  4. JALグループの一体感をあらわすべく、整備士作成キーホールダー、年賀状(社員の手書きメッセージ入り)などを配布。
  5. 感染症対策の徹底。
  6. チャーター便として、はじめてエアバス「A350-900」型機を使用。

社員の手書きメッセージが書かれた年賀状。心のこもったサービスに搭乗前から癒される。

Hiromitsu Yasui

受付時に配布された整備士作成のオリジナルキーホルダーや、和鶴の折り紙など。

Hiromitsu Yasui

搭乗手続きを済ませ、12番ゲートに向かう。ゲート前には、専用のパネルが設置され、特別なフライトであることが一目でわかるようになっていた。

搭乗者は、着物を着用したスタッフや、JALのアスリート社員である戸邉直人氏(走り高跳び)らとの記念撮影を楽しんでいた。

出発前セレモニーの前には、JAL代表取締役社長執行役員の赤坂祐二氏の囲み取材がおこなわれ、2022年の展望などについて語った。ちなみに赤坂氏の干支も寅年とのこと。

Hiromitsu Yasui

5時過ぎから出発前セレモニーがスタート。冒頭、JAL代表取締役社長執行役員の赤坂祐二氏は、「まだまだコロナか続いておりますが、公共交通機関としての使命を果たしたい。徹底したコロナ対策を施しているので、ぜひ安心してこれからもご利用いただきたい」といった旨を、述べた。

続けて「本日使用する機材は日本航空の新しいフラッグシップで、非常に快適性の高い機材です。これまでのボーイング『777』と比べ約20%、燃料消費が少ない。これはすなわち、それだけCO2の排出が少ないということです。地球環境に優しい飛行機。機外にカメラがふたつ搭載されている。座席のモニターで外の風景が見られる。客室の窓の風景とあわせてご覧いただきたい」と、最新鋭のエアバス機にかんする魅力を大いに語った。

冒頭のあいさつで、搭乗者に謝意を述べる赤坂祐二氏。

Hiromitsu Yasui

赤坂氏や戸邉直人氏などが並んだフォトセッション。

Hiromitsu Yasui

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何度見ても感動!

5時20分より搭乗開始。搭乗ゲート上部に設置されたモニターは、“謹賀新年”と書かれた専用の表示だった。

搭乗橋ではスタッフたちが「おせち風弁当」、「紅白饅頭」、「升酒」を配布。ちなみに筆者は、A350-900型機で空を飛ぶのは今回が初めてである。機内ドア手前で出迎えてくれた客室乗務員のおふたりは、それぞれブルーを基調とした4代目と、シックな9代目の制服を着用していた。

機材はJALの最新鋭である、エアバス「A350-900型機」。

Hiromitsu Yasui

搭乗ゲート上部に設置されたモニターは、お正月の特別仕様だった。

Hiromitsu Yasui

搭乗者に配られた「おせち風弁当」など。

Hiromitsu Yasui

搭乗ゲートを通過したところで、赤坂社長や着物を着たスタッフが見送る。

Hiromitsu Yasui

JAL歴代制服を着用した客室乗務員が出迎えてくれた。

出発したJAL4101便。令和4年1月1日のフライトにちなんだ便名だ。

Hiromitsu Yasui

出発する機体に向かって手を振る赤坂社長たち。

Hiromitsu Yasui

2022初日の出 初富士フライトのシート配列は、ファーストクラスが12席、クラスJが94席、そしてYクラスが263席の計369席だ。シートには、あらかじめ搭乗証明書が置かれていた。

5時45分、定刻通り出発。まずは富士山北西方向へ向かう。初日の出の鑑賞ポイントは南アルプス(赤石山脈)上空だ。離陸直後こそ少し揺れがあったものの、その後は安定したフライトだった。

座席に置かれた搭乗証明書。

搭乗証明書にはパイロットのコメントなどが載っている。また、搭乗券を貼り付けられるよう工夫されていた。

Hiromitsu Yasui

ベルト着用サインが消えたあと、前出の戸邉氏による機内アナウンスがあった。戸邉氏は、挨拶のなかで「2022年は大きな飛躍の年にしたい」と、抱負を述べた。

はじめて乗るA350-900型機は、噂通り、静粛性の高さが印象的だった。上空では、今まで搭乗したどの飛行機よりも、機内アナウンスが明瞭に聴こえた。新しいシート(Yクラス)の座り心地も上々。こんな快適な機内で初日の出が鑑賞出来るなんて、ありがたい。

今年の抱負を機内アナウンスで述べる戸邉氏。

A350-900のフライトマップは、複数の表示モードから選べる。

A350-900のフライトマップは、複数の表示モードから選べる。

尾翼に設置されたカメラから機外を見られる。

6:20頃、機長から「快適性に優れる最新鋭の飛行機。本日は、雄大な眺めをお楽しみください。2022年も、乗り越えていかなくてはならないハードルがある。日本航空社員一同、立ち向かいたい。本日は真心を込めて操縦桿を握ります」といった旨のアナウンスがあった。

搭乗機は、待機場所である赤石山脈上空を旋回する。高度は5800m前後を維持。機内では、初日の出を待ちわびる人たちがソワソワし始める。6時25分頃、初日の出に向けて機内が暗くなった。少しずつ、窓の外が明るくなってきた。

6時30分頃の機外。徐々に明るくなってきた。

うっすらと富士山も見えた。

そして6時40分頃、窓の向こうに真ん丸の太陽が見えてきた!

 “初日の出”だ。機内がみるみるうちに太陽光で明るくなってきた。どの席でも初日の出が見られるよう、引き続き機体は上空をぐるぐる旋回する。

富士山と初日の出。何度見ても素晴らしい!

食い入るように外の初日の出を見る搭乗者たち。

富士山の横からの初日の出は幻想的だった。

アナウンスで「日本一美しい初日の出」と紹介されたのも納得である。初日の出鑑賞後は、ドリンクサービスがおこなわれつつ、日光経由で羽田空港へ戻った。

羽田空港へ戻ってきたJAL4101便。

Hiromitsu Yasui

降機すると、出口では赤坂代表取締役社長執行役員や戸邉氏が出迎えた。

空の上から見る初日の出は、何度見ても感動だ。しかも、天候に左右されないのがうれしい。2022年の初日に大自然からのパワーを得られたことで、幸先の良いスタートになったのは言うまでもない。

今年も1年、どうぞよろしくお願い申し上げます。

【2020年 ANA「初日の出フライト」リポート】
【2019年 JAL 初日の出 初富士フライト リポート】

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文・稲垣邦康(GQ) 写真・安井宏充(地上)、稲垣邦康(上空)