GQ Designers of The Year 2016

デザイナー歴44年にして、攻めに攻めまくった山本耀司──2016年に輝いたデザイナー

2016年もっとも輝いたファッション・デザイナーを讃える「GQ Designers of the Year」。第3回はファッションジャーナリスト・増田海治郎が推薦する山本耀司。
2016年に輝いたデザイナー

文:増田海治郎

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選考にあたっては「持ち点配分法」を採用した。8名の選考委員が「GQ Designers of the Year」に値すると判断した3人を選び、持ち点「20点」をそれぞれのデザイナーに配分。上位5名のデザイナーをランキング形式で紹介する。

デムナ・ヴァザリア(ヴェトモンバレンシアガ) 10点

2000年代のモード界はコングロマリット(複合企業)とその傘下のデザイナーが牽引してきたが、その流れをたった一人で完全に変えてしまった。18もの専業ブランドとコラボレーションし、デムナ・ヴァザリアによるヴェトモンの2017年春夏コレクションは、圧巻の一言。2016年はデムナの時代として後世に語り継がれることになるだろう。

山本耀司(ヨウジヤマモト、Y-3) 6点

デザイナー歴44年にして、とにかく攻めに攻めまくった1年。ヨウジヤマモト、Y-3ともに時代にぴったり合っているし、モード離れが進む世界中の若い世代を魅了しているのが凄い。現在開催中の山本耀司の展覧会「画と機」(東京オペラシティ)と写真展「YOHJI YAMAMOTO / モード写真」(代官山ヒルサイドフォーラム)は必見。

アレッサンドロ・ミケーレは唯一無二の確固たる世界観を持ったデザイナー。かれの美意識が時代に合っているかは判断が難しいところだが、ショーやビジュアルの完成度には感心させられることが多かった。