文:増田海治郎
2000年代のモード界はコングロマリット(複合企業)とその傘下のデザイナーが牽引してきたが、その流れをたった一人で完全に変えてしまった。18もの専業ブランドとコラボレーションし、デムナ・ヴァザリアによるヴェトモンの2017年春夏コレクションは、圧巻の一言。2016年はデムナの時代として後世に語り継がれることになるだろう。
山本耀司(ヨウジヤマモト、Y-3) 6点
デザイナー歴44年にして、とにかく攻めに攻めまくった1年。ヨウジヤマモト、Y-3ともに時代にぴったり合っているし、モード離れが進む世界中の若い世代を魅了しているのが凄い。現在開催中の山本耀司の展覧会「画と機」(東京オペラシティ)と写真展「YOHJI YAMAMOTO / モード写真」(代官山ヒルサイドフォーラム)は必見。
アレッサンドロ・ミケーレ(グッチ) 4点
アレッサンドロ・ミケーレは唯一無二の確固たる世界観を持ったデザイナー。かれの美意識が時代に合っているかは判断が難しいところだが、ショーやビジュアルの完成度には感心させられることが多かった。