『シャイニング』のダニー少年と双子の姉妹、『エクソシスト』の悪魔に取り憑かれた少女、『ペット・セメタリー』の墓場から甦る少年。あの名作ホラーに登場した子役たちは今どうしているのか？
Text: Sayaka Honma
スタンリー・キューブリック監督の傑作ホラー『シャイニング』（1980）に登場した、不気味な双子の少女を覚えているだろうか。霊感の強いダニー少年の前に現れて、「おいで、一緒に遊ぼうよダニー、ずっと永遠に……」と誘いかけ、後に血みどろで惨殺された姿を見せるゴースト姉妹だ。
英Digital Spyによると、この姉妹を演じた双子のリサ＆ルイーズ・バーンズが先頃、英ロンドンで開催されたキューブリック監督『博士の異常な愛情』（64）の50周年上映イベントに出席、久しぶりに公の場に姿を見せた。『シャイニング』撮影時は11歳だった姉妹も、今では46歳。『シャイニング』以降は女優を辞めて、リサは大学で文学を学び、ルイーズは微生物学者になったそうだ。また最近、姉妹は@Shining_TwinsのアカウントでTwitterも始めたという。
『シャイニング』のほかにも、名作ホラーには子役が登場する印象的なシーンが多い。若くして代表作を得た彼・彼女たちは今どうしているのか？
『エクソシスト』（1973） リンダ・ブレア
悪魔に取り憑かれる少女リーガンを熱演し、アカデミー賞助演女優賞にノミネート。その後ドラッグ所持で逮捕されたがキャリアを立て直し、『ヘルナイト』『非情の島・女囚大脱走』といった低予算サスペンスに出演している。現在55歳。
『オーメン』（1976） ハーヴェイ・スティーブンス
6月6日6時に産まれた悪魔の子ダミアンを演じたスティーブンス。オーディションで監督の股間を殴り、ダミアン役をつかんだと言われている。2006年のリメイク版『オーメン』に、タブロイド紙のレポーターという端役でカメオ出演した。現在43歳。
『ポルターガイスト』（1982） オリヴァー・ロビンス
超常現象の起こる不吉な家に住む少年を演じたロビンスは、続編に出演後、俳優を引退して監督・脚本家に転向した。現在42歳。
『シャイニング』（1980） ダニー・ロイド
ジャック・ニコルソンに殺されかける息子ダニーを演じたロイド。その後は俳優業を引退し、米ケンタッキー州のコミュニティ・カレッジで生物学を教えている。現在41歳で6児の父。
『ペット・セメタリー』（1989） ミコ・ヒューズ
交通事故死から甦る少年ゲイジ役で注目を集めたヒューズは、『アポロ13』でトム・ハンクスの息子を、『マーキュリー・ライジング』でブルース・ウィリスと逃亡する自閉症の少年を演じた。最近は、『トロピック・サンダー／史上最低の作戦』にDJ役で出演。現在27歳。
『シックス・センス』（1999） ミーシャ・バートン
ハーレイ・ジョエル・オスメントを怯えさせるゴーストの少女を演じたバートンは、同じ年に『ノッティングヒルの恋人』にも端役で出演していた。その後、主演したティーンドラマ『The OC』でブレイクしたが、精神のバランスを崩して最近は目立った活躍がない。現在28歳。
『光る眼』（1995） リンジー・ホーン
大人の精神を操る邪悪な子どもたちのリーダーを演じたホーン。HBOの人気ドラマ『トゥルーブラッド』など、テレビを中心に活躍している。現在29歳。
『ザ・リング』（2002） デイヴィー・チェイス
中田秀夫監督『リング』のハリウッドリメイク版で、貞子にあたるサマラ役を演じたチェイス。今も女優としてテレビドラマなどに出演している。現在23歳。