A MESSAGE OF HOPE

【A MESSAGE OF HOPE(連載:希望へ、伝言)】 Vol.123 トレンディエンジェル 斎藤司──真面目にやっているのは、君だけじゃない!

お笑いコンビ「トレンディエンジェル」の斎藤司さんは、今までの働き方を見直すきっけになったそうです。

──新型コロナウィルス感染拡大時の日常について教えて下さい。

とにかくずっと家にいます。毎日ほぼ1歩も外にでていませんね。家事をてつだったり、とにかく掃除したりが楽しいです。あとは子どもとたくさん遊んでいます。

仕事がどんどんなくなり、無力さを痛感していますが、最近はずっと忙しかったし、家族との時間をゆったり過ごそうと、まぁコロナもすぐ終わるだろうと、そんな気持ちで余裕をこいていました。

しかしおや、どうやらこれまだまだ続くぞ? と、そんな雰囲気を肌で感じ、今までの働き方では、食べていけないなと危機感すら覚え始めています。

なので今さらですが、芸人としてできることをやっていかないといけないし、エンターテインメントは、本当に平和な世の中で成立する仕事なのだなと感じています。笑いが必要なんですというお話もいただきますが、これが長引くとそんなことすら言えない状況になるのではないか、と、非常に恐ろしいです。

人間のいいところも、いやなところも、ネットを通じてですがいろいろ見えて、日本人の素晴らしさと、エゴイズムと、たくさん見たうえでひとつ言えるのは、僕は電車に乗るとき、ドアが開いた瞬間に我先にと席にダッシュして座る人間にはなりたくない、というのがずっと思っていることです。

──家庭内で過ごす時間が増えたとき、どういった映画やテレビ番組、音楽を楽しまれましたか?

・『コンテイジョン』という映画を見ました。まさに現代のことをそのまま具現していて非常に恐ろしく感じましたね。

・テレビですが、『石橋がくべる』(フジテレビ系列)という番組の松田公太さんのお話は感銘を受けましたね。日本の政治の実情、これがとうとうこのネット社会で隠せないところまで、あふれてきている現状に革命の匂いを感じています。

・RADWIMPSの『正解』
NHKの『みんなの卒業式』でRADが歌っていた歌は本当に良かったです。卒業生たちに贈ることのできる、最高のエンターテインメントだと感銘を受けました。

──先の見えない日々ですが、それでも前向きに生きるためのメッセージをいただきたく存じます。

世の中が普通じゃないようで、外やテレビをみると普通に人はいて、意外と自分だけが真面目にやっているんじゃないかなんて不安になるけど、君だけじゃない!

地球のみんな!おらに髪の毛わけてくれ

PROFILE
斎藤司
芸人「トレンディエンジェル」。2015年「M-1グランプリ」チャンピオン。“ハゲ”のお笑い革命児。また、歌もうまいことから「吉本坂46」のメインヴォーカルの顔も。2017年GQ Men of The Yearも受賞。


“A MESSAGE OF HOPE”(希望へ、伝言)は、『GQ JAPAN』2020年7/8/9月合併号の特集連動企画です

5月18日スタートのWEB特別企画、“A MESSAGE OF HOPE”は、5月25日発売の『GQ JAPAN』に掲載される特集、「私たちは、どう生きるか」との連動企画です。雑誌『GQ JAPAN』は、新型コロナウイルスの感染拡大がつづくなか、各界の著名人に、この未曾有の危機に際して、ポジティブなメッセージを送ってくださるように依頼しました。結果、ファッション・芸術、音楽・芸能、デザイン・建築、文化・報道などの分野で活躍する内外の161人のかたがたから、この企画へのご参加をいただき、雑誌では、いただいた回答をもとに特集を構成しました。この特集に連動して、161人のかたがたからいただいたメッセージをすべて、割愛することなく紹介するのがこの特別企画、“A MESSAGE OF HOPE”(「希望へ、伝言」)です。毎日、2人からの、メッセージを紹介する予定です。