まずは特別仕様の「Proto Spec」から
昨年8月にニューヨークで披露された新型「フェアレディZ」の日本仕様がついにアンヴェールされた。
日本仕様のボディは全長×全幅×全高=4380×1845×1315mm、ホイールベース2550mm。車両重量は現時点では明かされていない。
注目のエンジンは、従来モデルとは異なる新開発の3.0リッターV型6気筒直噴ツインターボで、最高出力298kW(405PS)、最大トルク475Nm(48.4kgf・m)を発揮する。トランスミッションは6MT、または新開発のマニュアルモード付9ATが設定されている。スカイライン400Rは7ATだから、さらなる多段化が図られているのだ。
まず発売されるのは「Proto Spec」という240台限定の特別仕様で、そうではない量産モデルには「Version S」「Version ST」などのグレードが用意される。
Proto Specは、その名の通り、2020年9月に世界同時公開された「フェアレディZプロトタイプ」をそのまま量産化したイメージなのだ。「イカズチイエロー」と「スーパーブラック」の2トーンのボディカラーもプロトタイプそのままで、実物はひとことで言ってカッコいい。イカズチイエローは、雷からインスピレーションを得た鮮烈なイエローを表現するために、高彩度イエロー顔料とゴールドに輝く人工パールフレークを使った4層構造を特徴とする。
足まわりには、専用カラー(チタニウムゴールド))のレイズ製19インチアルミ鍛造ホイールや、4輪アルミキャリパー対向ピストンブレーキ(イエロー)を装備。
価格は696万6300円
インテリアには、本革・スウェード調ファブリックコンビシート(イエローセンターストライプ、イエローステッチ、イエローアクセントライン)にくわえ、インパネ、ドアトリムクロス、MTシフトノブブーツ、ニーパッドなどにイエローのステッチを施した。
快適&先進装備としては、12.3インチのフルデジタルメーターや純正ナビゲーションシステム、BOSEサウンドシステム(8スピーカー)、バックビューモニター、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)、インテリジェント FCW(前方衝突予測警報)、インテリジェント エマージェンシーブレーキ、LDW(車線逸脱警報)、フロント&バックソナーなどを備える。
新型フェアレディZ Proto Specの価格は696万6300円。
発売は本年6月下旬頃で、カタログモデルはベースグレードで約500万円前後になる模様だ。
発表会には、「KONDO Racing Team」のチームディレクターである近藤真彦氏も登場し、フェアレディZの魅力を語った。ジャケットにストールを組み合わせた落ち着きあるスタイルの近藤氏と、新型フェアレディZの組み合わせは実に“マッチ”していた。
500万円オーバーの高級スポーツカーは、オトナにぴったりな1台なのかもしれない。
文・稲垣邦康 写真・安井宏充(Weekend.)