スティーブン・セガール、Bitcoiinを宣伝したことで約3600万円の罰金

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  • author Whitney Kimball - Gizmodo US
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スティーブン・セガール、Bitcoiinを宣伝したことで約3600万円の罰金
Image: Getty

コイーンです。コイーン。

「沈黙」シリーズで有名なスティーブン・セガール。日本ではあまり騒がれませんが、いつの間にかプーチン大統領とズッ友になったり、数々の性的虐待容疑で取り調べを受けたり、オリジナルビデオの映画を宣伝したりと、米国ではまだたまに名前を聞く程度には有名です。

そんな彼ですが、先日証券取引委員会(SEC)から約3600万円の罰金を食らっていました。その理由は、仮想通貨「Bitcoiin2Gen(B2G)」との関係を開示しなかったためです。あ、この綴りはタイプミスとかじゃないですよ。本当にこの名前なんです。この仮想通貨は「マルチ商法」と言われたり、身も蓋もなく「詐欺」と言われたりしています。SECによると、セガールはB2GのICO(新規仮想通貨公開)まで「見逃せないチャンス」と呼んでいました。彼はファンに向かってB2Gに投資するよう呼びかける裏で、実は現金25万ドル(約2700万円)と75万ドル(約8100万円)分のコイーンを受け取る約束していたことをSECに申告していなかったのです。

沈黙のツイート

彼がB2Gを宣伝しているツイートは既に削除されていますが、2018年のプレスリリース、その名も「禅マスター、スティーブン・セガールがBitcoiin2Genのブランド・アンバサダーに」において、「ハリウッド俳優、スティーブン・セガールは、Bitcoiin2Genの信者となった」と、まるで宗教の改宗のようにブランド・アンバサダーのことを説明しています。

それだけではありません:

仏教徒、禅導師、ヒーラーとして、スティーブンは肉体の成長は精神の保護に欠かせないという信念の元に生きている。彼の人生とは、人々の精神を呼び覚まし、何らかの形の悟りへと導くことであると、彼は信じている。これこそまさにBitcoiin2Genの目標である。B2Gは、独自のウォレット付き分散型P2P送金システム、マイニングのエコシステム、サードパーティを必要としない強固なブロックチェーンプラットフォームで、コミュニティに力を与えるのだ。

更に:

禅導師のスティーブンは、古代中国の荘子の言葉を引用し、こう語った。「窮するもまた楽しみ、通ずるもまた楽しむ。楽しむ所は窮通に非ざるなり。」

沈黙のマルチ商法

Bitcoinよりも10倍安い手数料2倍から3倍のマイニング収入などを堂々と謳ったB2Gのホワイトペーパーを多くの人が調べた結果、同社は公式声明を発表。こちらは出だしからアウトな感じで始まりました。

もちろん、私たちはマルチ商法やピラミッドスキームではないし、詐欺でもありません。

ここで彼らは「ICOリクルートメントプラン」というのを解説し、層ごとに分かれたコミッションのパーセンテージを説明しました。ピラミッド式で。その後、ニュージャージー州証券局はB2Gに停止命令を発出。証券局によれば、アジアを拠点としたオフィスの社員リストには、いかにも偽名っぽい「John Williams」という者が一人。そしてBitcoiinは証券を米国で売る許可を得ていませんでした。

数ヶ月後、スティーブン・セガールと謎の創立者はICOの直後にアッサリ退任し、「いかなる個人もB2Gを所有してはならない!」とB2Gを野に放ちました。

沈黙の罰金

しかし、セガールにとっては残念なことに、百万ドルのうち実際に手にできたのは15万7千ドル(約1600万円)のみでした。SECが米Gizmodoに答えたところによると、罰金に含まれているのは不正利得の15万7千ドルに、判決前利息約1万6450ドル(約177万6000円)、そして罰金として更に15万7千ドルだそうです。また、SECはB2Gに対する捜査は続行中だとし、それ以上の質問には答えませんでした。

仮想通貨をステマしたのはセガールが初めてではありません。2018年には、フロイド・メイウェザーとDJ KhaledがCentraトークンを違法に宣伝したとしてSECと和解しました。Centraトークンをオファーしていた会社のCEOは、傀儡でした。

最近のスティーブン・セガールはこんなトホホな感じです。

沈黙の仮想通貨 ほしい?

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