ニューヨークの高層ビル群に潜む、新世代をご存知ですか?
20年以上前からニューヨーク市に登場しはじめた、新しいタイプの建物。それが、「スーパー・スレンダー」とよばれる超スキニーな高層ビルです。なんと50〜100階建ての高さで、そのほとんどはラグジュアリーな住居。なかには幅15mにも満たない細身の建物もあるのだそう。
こうした建物のスレンダー・ムーブメントの成り立ちに焦点を当てたのは、ニューヨーク市にあるSkyscraper Museumの2013年に行なわれた展示会。それによるとスーパー・スレンダーな建物を可能にしているのは、建物や土地の上空を利用する権利、空中権や、建築家たちによる革新的なデザインの力などであるとのこと。
「スレンダーネス(スレンダー度)」という言葉は、エンジニアたちが実際に使っている建築の専門用語にもなりつつある言葉で、建物の幅と高さの比率が1:10または1:12といった建物を指すものです。
最近では、まるで記録を更新するかのように幅に対する比を大胆にチェンジさせていて、過去数年に新たに建設されたもののなかには、幅1に対して高さ23という比率が1:23のスーパー・スレンダーな高層ビルも。これは世界で最も細身な建物になるのだとか。
2018年には、マンハッタンの中央に世界一高いといわれる高層マンション「ノードストロームタワー」が完成予定。このノードストロームタワーは、あの1WTC(ワンワールドトレードセンタービル)をわずにかに上回る全米一の高さとなり(ほんの少しの違いですが)、西半球一の高さを誇る権利を今のところは有しています。それでも表を見てもわかるように世界の超高層建造物たちの高さにはまだまだとどいてはいません。
スーパー・スレンダーで、ドバイの超高層ビル「ブルジュ・ハリファ」ほど高い建物もそのうち目にすることになるだろうと米Gizmodo記者はいいます。これからニューヨーク市を訪れる機会があれば、ぜひ新旧の高層ビルたちにも注目してみてください。
images by The Skyscraper Museum
source: New York’s Super-Slenders
Alissa Walker - Gizmodo US [原文]
(Rina Fukazu)