桜の雲の中で散歩。町全体で守る可憐な固有種
正面入り口から進むと目に入る「天下第一の桜」を自称する石碑。ここで見られる「タカトオコヒガンザクラ」は、赤みの濃い、小ぶりの花で、花数が多いのが特徴です。ほかでは見られないこの固有種と桜の景色を、町の人々も誇りにしています。
「地域の方々からも、“あそこで虫が発生している”“様子がおかしい”といった連絡をいただきます。花が咲いていない時期も、みんな桜のことを気に掛けているのを感じますね」と話すのは、伊那市振興公社で桜守を務める西村一樹さん。町全体で桜を守っているのがうかがえます。
「公園だけでなく、町中に桜が溢れています。学校や公共施設、街道沿い……、どこを歩いても、どこをドライブしても、桜が目に入ってくる、“桜の町”です」
〈写真〉「天下第一の桜」とともに、東に南アルプス、西に中央アルプスを望む景色も魅力。赤い屋根の高遠閣は休憩施設にも使われています。
長野県伊那市高遠町東高遠
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[桜の種類]タカトオコヒガンザクラ
[例年の見ごろ]4月上旬~4月中旬
※「高遠城址公園さくら祭り」咲き始め~散り終わり
入園料/大人500円・小中学生250円
※有料期間は咲き始め(開花宣言翌日)~散り終わり
問い合わせ/伊那市観光協会(伊那市役所商工観光部内) tel. 0265-96-8100
撮影=館野二朗
『婦人画報』2022年4月号
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