この記事をまとめると
■新型ノア&ヴォクシーの納期はすでに3~6ヶ月となっている



■メーカーオプションの選択次第では年内の納車に間に合わなくなる可能性もある



■注文を延ばせば延ばすほど納期は遅くなるので早めに注文するのが賢明だ



すでにノア&ヴォクシーのハイブリッド車は6ヶ月待ち

新型ノア&ヴォクシーが正式発売されてから約1カ月が経過した。いまだ収束の気配すらないサプライチェーンの混乱による部品供給遅延に加え、新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株の感染爆発により、部品メーカーや完成車メーカーの生産現場で働く人が感染したり、家族などに感染者が出たことにより濃厚接触者となり出勤できないケースが多発し、減産や操業停止となることも加わり、新車の納期遅延もより混迷を深めてきているようにも見える。



新型ノア&ヴォクシーの納期がすでにヤバい! 年内納車がムリな...の画像はこちら >>



トヨタのウェブサイトにある、ノア&ヴォクシーの工場出荷時期の目途によると、2月4日時点で、ノアはガソリン車が2~3カ月、ハイブリッド車が5カ月程度となっている。

ヴォクシーはガソリン車が3~4カ月、ハイブリッド車が5カ月程度となっている。これに1カ月ほど加えると、納期の目安となり、ノアのガソリン車で3~4カ月、ハイブリッド車は6カ月ほど、ヴォクシーのガソリン車は4~5カ月、ハイブリッド車は6カ月程度となっている。



某地域にあるトヨタ系ディーラーで話を聞くと、「ご納期については大変混迷を極めております。ガソリン、ハイブリッドともに、いまご注文をいただいてもご納車まで半年ほどお待ちいただきますとご案内しております」とのことであった。



新型ノア&ヴォクシーの納期がすでにヤバい! 年内納車がムリな可能性もある「37J問題」とは



さらに、「アドバンストパークが引っかかっているようなのですが、37Jというコードのメーカーオプションを選択すると、さらに納期が伸びることになり、10月以降になるのではないかとされております」というから、下手をすれば新型ノア&ヴォクシーは、メーカーオプションの選択次第では、まもなく2022年中に納車が間に合わなくなる可能性も十分高まってきている。



ちなみにこの「37J問題」ともいうべき事態は、一部ディーラーが自社のウェブサイトで未装着モデルより納期が延びることをアナウンスしている。

「37J」とはセットオプションのひとつで、その内容は「アドバンストドライブ、ブラインドスポットモニター、フロントクロストラフィックアラート、レーンチェンジアシスト、安心降車アシスト、パーキングサポートブレーキ」となる。



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なお、セールススタッフによると、ハイブリッドは2022年2月より生産開始とのことで、訪れたディーラー各店舗ですでに用意されている試乗車はいずれもガソリン車としながら、「なぜかすでに(2月上旬に訪れた)ハイブリッドの試乗車が用意されている地域もある」と、とにかく販売現場では情報が錯綜しているようであった。



注文が遅れれば遅れるほどさらに納期は長くなる

ノアとヴォクシーでは、話を聞いたディーラーではヴォクシーのほうが売れているようで、今後はノアより納期がかかるかもしれないと語ってくれた。ほかのトヨタ系ディーラーでは、「ヴォクシーの顔つきはエグすぎる」ということで、ノアのほうが売れ行きは良いとの話も聞いており、地域差や営業所周辺の状況によってどちらに力を入れるかに差が出ているようである。



新型ノア&ヴォクシーの納期がすでにヤバい! 年内納車がムリな可能性もある「37J問題」とは



ショールームでカタログをもらったのだが、ヴォクシーの表紙をセールススタッフが指を差しながら、「ポジションランプとヘッドランプが独立していてかっこいいですよね。でもこのヘッドランプはオプションになるから気をつけてくださいね」と説明してくれた。



新型ノア&ヴォクシーの納期がすでにヤバい! 年内納車がムリな可能性もある「37J問題」とは



確かにカタログ巻末にある装備一覧表を見ると、プロジェクター式LEDヘッドランプ+LEDターンランプ+LEDクリアランスランプはセットオプションになっている。しかも、上級グレードのS-Zしか選ぶことができない。標準仕様となるリフレクター式LEDヘッドランプでは、カタログの表紙のようなギラギラ感が薄れて中途半端なイメージを抱いてしまう。しかも、S-Zしかオプション選択できないことから、「事実上のモノ(単一)グレード」とするセールススタッフもいた。



「TVを見られるようにすると、CD・DVDデッキが同時装着となってしまいます。とにかくセットオプションが多いので、我々もそれをマスターするのに時間がかかりました。

たとえば表紙を見て『これください』といわれても、かっこいいヘッドランプをオプションとして計上しないと装着されてきません。『オプション選びが楽しい』と言われるお客様もいらっしゃいますが、逆に煩わしいと感じたり、実際ご納車する時に『着いていると思った装備がない』とトラブルになることもあります」と、オプションの多さにてこずっている様子であった。



また、これはセールススタッフの私見となるようだが、「サンルーフは欲しかったですね。屋根が重くなるのを嫌がったのかもしれません。最近のトヨタ車は走行性能重視のように感じますので仕方ないのかもしれません」と話してくれた。



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アルファードでは、サンルーフをオプション装着すると、オプション分加算した金額以上にリセールバリューがアップするとされ、ディーラーによっては見込み発注する時にサンルーフを必ず装着するところもあると聞く。



「注文を延ばせば延ばすほど、納期は遅くなります。早めにご注文いただくのが賢明です」と、帰り際に声をかけてくれた。