ドラマ・映画を中心に活動をしていたタレントの篠原愛実(19)が、タレント活動を辞め、新たな道へ進むことを決めた。今、大学2年生。
なぜ、芸能界から引退するのか、そして今後、何を目指すのか。本人に聞いた。

小学2年生のとき、近所の人に紹介され、習い事に行くような感覚でタレント養成所に出入りするようになった彼女。だが小6になると、タレント養成所を辞めることに。その後、ドラマ「ごくせん」シリーズや「トリック」シリーズで一時代を築いた、憧れの仲間由紀恵の所属する芸能プロダクション(プロダクション尾木)に所属。環境が変わると、2004年から3年間レギュラー出演したNHK教育テレビ「天才てれびくんMAX」や、2007年から2年間専属モデルをつとめた雑誌「ピチレモン」などで大活躍した。


中3になると、仲間が主役を演じる「ナツひとり―届かなかった手紙―」という舞台で念願の共演を果たすことになる。舞台の稽古中に、大好きな仲間に幼い妹のようについてまわり、仲間の出ているケータイのCMのバックダンサーにしてくれと無理なお願いしたり、食事の際には必ず仲間の前に陣取った。千秋楽を迎えた際、「何か辛いことがあっても、笑顔で乗り切ってがんばってください!」と彼女からもらった手紙が、今でも篠原の宝物だ。

小6で事務所に入った頃から、養成所時代の習い事の感覚ではなく、情熱を持って真剣に仕事に向き合うようになった。すると視野が広がり、ドラマの現場が出演者だけではなく、多くのスタッフの莫大な熱量から成り立っていることに気づいたという。その一方で、10ヵ月連続でオーディションに落ち続け、辛い思いもした。


「(タレントを)一生続けていけるのだろうか? やっていいのだろうか?」

大学の友人たちが就職を話題にするようになると、芸能活動以外のほかの道も見てみたいという気持ちが大きくなり、「演じる側として作品に参加したいのか、制作側として作品を作りたいのか」と自問自答した。そんななか、かつてドラマの現場で出会った、ひとつ質問をすると10を答えてくれる現場スタッフの、計り知れない熱量を思い出した。自分も熱い生き方をしたい。そんな思いに背中を押され、彼女は演者側から制作者側に移る決心をした。

覚悟は決めたが、周囲の大人たちに考えを伝えると「社会の辛さを知らない」「仕事を軽く見ている」「(就職試験に)受かるかわからない。落ちたら芸能界へ戻ればいい」など、決断を快く受け入れてくれない意見が続出した。
気弱になりかけた彼女を励ましたのは、親友で女優の剛力彩芽(20)だった。高校時代から相談にのってくれていた剛力は、就活を成功させるために「“なりたい……”ではなく“絶対になる!”」と意識するように、とアドバイス。就職の面接で電車に乗る機会も増えるだろうと、“かわいいブタの定期入れ”をプレゼントしてくれたという。

「ドラマの制作や企画、プロデュースをすることが、今の私の夢であり、目標です」と将来の展望を語る篠原には、「難しいものよりも簡単に楽しめる、ライトコメディーのような作品を作りたい!」という強い思いがある。彼女の引退に落ち込む担当マネジャーに対しても、「早く出世して、マネジャーさんに仕事をオファーできるように頑張ります!」と明るく語っていた。

次なる目標に全力で取り組むため、事務所を辞め、退路を断った篠原さん。
10代最後の年の、大きな決断。「20代は、仕事だけでいく!」と気持ちにブレはない。いつかまた、ドラマのエンドロールで、彼女の名前を目にする日が来るだろう。今度は、制作者のクレジットで……。

(取材・文・撮影/高傑湯)

●篠原愛実(しのはら・つぐみ)


1993年3月10日生まれ、東京都出身 血液型=O型


趣味:写真 特技:ピアノ、阿波踊り、バスケットボール、ギター

~篠原愛実の最後のお仕事!~


○舞台【BASARA】


2012年12月12日~16日 劇場:全労済ホール/スペースゼロ【http://www.tuffweb.jp】

○トレジャーボックス「篠原愛実」ファースト・トレーディングカード


2012年12月22日発売 【http://www.tic.jp/girls/title/shinohara.html】


※12月23・24日、福家書店新宿サブナード(新宿)・書泉グランデ(神田)にて発売記念イベント開催 問い合わせ先:トレカ事務局 0120-161036

○ケータイ週プレBook デジタル写真集


525円  ※ガラケーのみ対応です


【http://mwpb-book.shueisha.co.jp/shinohara_t.php】

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