ふりかけを“万能調味料”に お茶漬けは若年層へ 大森屋
稲野達郎社長(大森屋)
大森屋は8月に万能調味料としてのふりかけ4品、若年層を意識したお茶漬け3品の新シリーズを発売。味付海苔のヒット商品『バリバリ職人』シリーズには第7弾となる「和風だし味」を投入する。


ふりかけ『ザク食感の変』(バジルナッツ、ガーリックペッパー、アーモンド醤油、旨辛エビ)は商品名通り、ナッツ類やフライドガーリックなどで食感を強めるとともに、オリーブ油やブラックペッパーなどを使い洋風のアクセントを加えた。肉・魚料理からパスタ、サラダまで、ふりかけの用途を広げる狙いだ。

瓶など万能調味料の市場が広がっているのを受け、ふりかけ売場でも“万能ふりかけ”を定着させる。「かけるだけでレパートリーが広がる“タイパ”だけでなく、常温保存でスペースをとらない“スペパ”も訴求したい」(営業企画部)としている。

卸の展示会では手巻き寿司にトッピングし試食提供したところ、簡単に“味変”ができると評判だった。今後、WEBサイトに特設ページを開き、インスタグラマーが考案したメニューを紹介する。
各30g、標準小売価格(税抜き以下同)220円。

『おだしで食べるわかめのお茶漬け』(昆布だし、かつおだし、韓国風だし)は、20~30代の掘り起こしを目指した新シリーズ。ヘルシー感の強いわかめを使い、若い女性を意識したパッケージに仕上げた。朝食や夜食の“小腹満たし”を狙う。昆布8袋、かつお・韓国風6袋入り、200円。

累計の売上高が60億円を超えた『バリバリ職人』。
今回はかつおや昆布のエキスを配合し、だしを効かせた。1枚1kcalは従来通り。キャラクターの「八味月バリ之助」が和服を着て和風イメージを演出する。30枚入り、420円。

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稲野達郎社長(大森屋)稲野達郎社長は新製品と、同社の近況について次の通り話した。

海苔の生産が50億枚を切り原料が高騰する厳しい状況の中、当社も値上げを行った。
その後の動きがどうなるのか予想しにくいが、目標に向かって邁進したい。

今回、新たに3つのカテゴリーの商品を発売し、今期から来期へ売上・利益の確保を図る。原料高騰の中でいかに付加価値をつけて売るか、営業は日々厳しい商談をしている。

製造や管理も利益確保に苦心しており、厳しい台所事情ではあるが7月からベースアップを行う。従業員のモチベーションアップを高め、数字でもきちんと結果を残していきたい。