今年正月に放送された『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)の特番で、芸人ばりの活躍を見せて大きな話題を集めた女優の木村佳乃(39)。椿鬼奴(43)、いとうあさこ(45)、森三中黒沢かずこ(36)と村上知子(35)などの女芸人たちと相撲対決をし、さらには熱湯風呂にまで挑戦するなど、女優らしからぬ一面を披露した彼女は、その後バラエティにたびたび顔を出すようになり、この春からはフジテレビ系の『発見!なるほどレストラン 日本のおいしいごはんを作ろう!』でMCに抜擢された。



 木村がMCを務めるとあって放送前には注目を集めた『なるほどレストラン』だったが、スタート直後から視聴率は低迷。全国各地から厳選食材を集め、スタジオでアレンジ料理を披露するというバラエティでは鉄板の"グルメ"がテーマにもかかわらず、平均視聴率は常に3~5%程度(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、ひと月も経たないうちに"打ち切り説"がささやかれるほど。その結果、番組はわずか3カ月でリニューアルされることとなり、7月からは『発見!ウワサの食卓』として再出発している。

 木村は、巷にあふれる食に関する"ウワサ"を検証・調査し、その真偽をあぶり出す新番組にも出演。MCとしてだけでなく、ロケにも参加し、先日放送された初回では人生で初というリポーター役に挑戦した。ゴールデンタイムのバラエティの司会に抜擢された以上は結果を残したいとの気持ちも働いているのだろう。
木村は、「近頃、昼間の立ち飲み屋が盛り上がっているらしい!」というウワサを検証するため、昼間からベロベロに酔っぱらう"昼ベロ"の聖地と称される東京都北区赤羽へ行き、ディープな激安居酒屋をめぐって酔っ払いたちとホッピーを飲み交わすのだった。

 日本テレビ系の人気番組『1億人の大質問!? 笑ってコラえて!』の「朝までハシゴの旅」をはじめ、近ごろのバラエティではタレントが酒を飲む企画も多いが、木村のような女優が挑戦するのは珍しく、視聴者にとっても新鮮だっただろう。リニューアル初回の視聴率は6.2%で、決して高いとはいえない数字だったが、木村の奮闘をきっかけに今後は盛り上がってくるかもしれない。

 その一方で、木村には「バラエティへの出演を少し控えてほしい」との声も聞こえてくるという。

「容姿端麗で清潔感のあるルックスということもあり、これまで木村さんにはどこかお堅いイメージがありました。しかし、バラエティではバンジージャンプに挑戦し、蛾の炒め物というゲテモノ料理まで食べる根性を発揮し、見事にそのイメージを覆しています。
そのギャップが受けているワケですが、女優・木村佳乃のファンの中には困惑している人も多い。彼女のファンサイトなどを覗いてみると、『バラエティでの木村さんを見ると毎回"目がテン"になってしまう...』『あんまり無理しないでほしい』『今後の女優業にも影響が出そうで怖い』などと心配の声が寄せられています。バラエティへの進出を歓迎しないファンもいるようです」(ネットライター)

 バラエティでの活躍はファン層の拡大につながっただろうが、これまでのイメージを崩壊させるほどとなっては往年のファンが離れていく可能性もあるだろう。だが、それでも木村はますますバラエティ色を強めていくようだ。

 リクルートマーケティングパートナーズのイメージキャラクターに起用された木村は、4日から全国でオンエアされているオンライン教育サービス「勉強サプリ」のCMに登場している。このCMで彼女は、夏休みの宿題や普段の勉強をサボりがちな小中学生の前に現れて、勉強をするように促すキャラクターを演じている。
こう書くと子どもの教育に熱心な良き母といった感じもするが、木村は公園の生け垣や本屋の棚、ベッドの下などから突然姿を現して、「勉強サボりサボりッ!」と声をかける姿は奇抜でもあり、かなりコミカルな内容となっている。

 木村の新たな魅力が引き出されたCMともいえるが、かつてのイメージとかけ離れた姿にはファンも驚き、バラエティでの印象が強くなりすぎてしまったと嘆く声も聞かれる。実績のある女優だけに演技の幅が広がったともとれるが、ときおりバラエティに出るくらいがちょうどよかったのかもしれない。
(文=愉快)