先日、インターネットテレビ局・AbemaTVで放送された特別番組『少女たちの決断~密着!!ハロー!プロジェクト20周年オーディション』において、まさかの「合格者なし」が通達されました。
同時に番組内では、最終審査まで残った8名のうち7名が、メジャーデビュー予備軍である「ハロー!プロジェクト研修生」へ編入されることも発表。


振り返ってみると、15年以上前。当時全盛期を迎えていたハロプロは、海千山千の素人たちをデビューさせまくっており、太陽とシスコムーン、ココナッツ娘。、カントリー娘。など、さまざまなアイドルユニットがいたものです。

今回紹介する『メロン記念日』は、そんなハロプロ全盛期に咲いた時代のあだ花的ユニットでした。

あか抜けないビジュアルだった『メロン記念日』


メロン記念日は、『第2回モーニング娘。&平家みちよ妹分オーディション』により、約3687人の中から合格した斉藤瞳、村田めぐみ、大谷雅恵、柴田あゆみの4人で結成されたグループ。


いうまでもなくハロプロとは、完成されたスターではなく、ふつうの女の子がアイドルになる過程を楽しむある種のドキュメンタリー。で、あるならば、「普通さ」「素人っぽさ」は、むしろ歓迎されるべきファクターなのですが、メロン記念日に限っていえば、あまりに普通過ぎたようです。

モー娘。の前座でライブをするも盛り上がらず……


華に欠けていたせいもあってか、メロン記念日は長らく不遇の時を過ごします。デビュー曲『甘いあなたの味』はオリコン最高60位。2ndシングル『告白記念日』は42位、3rdシングル『電話待っています』は53位……。

1stと2ndに至ってはタイアップまでついてこの結果。

CDは売れず、モー娘。のコンサートに前座出演すれば、お客さんは盛り上がらず……。この時期、年長者の斉藤は将来を憂いて、大検受験を考えていたといいます。

オリコン最高位は第10位


しかし、地道に活動していくにつれ、彼女たちの株は少しずつ上昇していきます。
2001年10月にリリースされた4thシングル『This is 運命』は、オリコン28位を獲得。その後、8thシングル『赤いフリージア』と続く9thシングル『チャンス of LOVE』は、キャリア最高となる第10位にランクイン。


大ブレイクとまではいきませんでしたが、しっかりと固定ファンのついたメロンは、結成から11年間活動を続けたのでした。

斉藤は芸人と、柴田はプロ野球選手と結婚も


ユニット解散後の4人はどうしたのかというと、斉藤は、2010年8月にお笑いコンビ『東京ダイナマイト』のハチミツ二郎と結婚するも、翌年8月に離婚。2015年には一般人男性と再婚し、現在、地元・新潟でラジオパーソナリティーとして活動中。

村田は芸能界引退、太田は休業中で共に未婚。そしてエースの柴田は2016年1月に、プロ野球・千葉ロッテマリーンズの南昌輝投手と結婚し、今は芸能活動を休止しています。

アイドルユニットとして、決して目立つ存在ではなかった『メロン記念日』ですが、ハロプロ全盛期を知る人たちの記憶の中に、いつまでも留まり続けることでしょう。

(こじへい)

※文中の画像はamazonより1st Anniversary