下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!
チェルノブイリ事故から今日で30年がたった。
第313回(4/21~26発売号より)
1位「藤ヶ谷大輔 瀧本美織と破局! 再浮上したド本命カノジョ」(「週刊女性」5月10・17日合併号)
2位「上原さくら 『支えてくれた彼の急死で、私は“人生再生”を決意した』」(「女性自身」5月10・17日合併号)
3位「想定外大地震で原発どうなる?」(「週刊女性」5月10・17日合併号)
またもや新たなゲス男の誕生である。Kis‐My‐Ft2・藤ヶ谷大輔と瀧本美織が今年2月に破局していた! これを報じたのは今週の「週女」トップ特集だが、しかしそれは単なる破局ではなかった。
そもそもこの2人の熱愛は昨年6月「週刊文春」(文藝春秋)で報じられたものだが、その直後「週女」が、藤ヶ谷が付き合っているのは瀧本だけでなく、高校の後輩で滝沢結貴というジュエリーデザイナーとも長年の恋人だとスッパ抜いた。
しかも「週女」では、2人はお互いのマンションを行き来するだけでなく、滝沢の実家で家族と一緒に食事までするなど、藤ヶ谷にとって滝沢こそが“本命”だと断定している。その根拠として「文春」発売前日に藤ヶ谷が本命・滝沢に送ったメール内容も暴露した。
「明日、週刊誌に載ります。ごめんなさい。
滝沢の前で、瀧本との男女の仲を否定した藤ヶ谷。だから滝沢こそが本命だと「週女」は断定したわけだが、しかし今回の「週女」記事で驚くのは破局問題以上に、昨年の熱愛報道後、今年の2月まで藤ヶ谷と瀧本の付き合いが続いていたことだ。しかも藤ヶ谷は本命彼女とも別れることなく二股交際を続けていた――。
「昨年の秋くらいに1度、彼女(本命・滝沢)から別れ話をしたそうなんです。(略)でも藤ヶ谷クンは必死に“別れないでほしい。愛してる”と懇願したんですよ」(滝沢の知人コメント)
本命からの別れ話には「愛している」と引き止め、“お友達”と言い訳したはずの瀧本とも浮気交際を続ける。
「Kis‐My‐Ft2を担当していたのは、例のSMAP独立騒動でジャニーズ事務所を離れたI氏です。彼女がいなくなって代わりにマネージメントをすることになった人物から、藤ヶ谷クンは交際NGを告げられたんだとか」(芸能プロ関係者のコメント)
マネジャーに諭され瀧本と別離を決意した藤ヶ谷だが、しかし本命彼女とは元の鞘に収まり、現在も別れるつもりはない。それが“二股”藤ヶ谷の選択だったというわけだ。SMAP騒動の余波で、玉森裕太に代わりキスマイの“顔”に抜擢されたという藤ヶ谷だが、同じくSMAP騒動の余波でゲスな二股関係を解決できた。SMAP騒動サマサマな藤ヶ谷――ってやっぱりゲスじゃないか!?
セレブな前夫が、観月ありさとの再婚&豪華挙式といった華やかな話題を振りまく中、芸能界から姿を消していた前妻・上原さくら。
芸能マスコミの“お約束”通りの展開だが、このインタビュー内容は“消されたワケあり芸能人の復帰”という意味で王道を行くものだ。まず最初のセンセーショナルな話題が、離婚後の精神不安定と入院だ。
「私は精神的な病気で半年以上も入院していました。病室には鍵がかけられていて、中から開けられない」
精神科の閉鎖病棟に入院していたことを告白する上原。その上、「死んでも構わない」と“自殺”というキーワードも盛り込んだ。
入院中に上原を励まし続けたという元芸能人の彼は、その後、持病からか亡くなってしまった。その死を目の当たりにして、上原は再生を誓う。それが大学進学だった。今まで芸能界の仕事ばかりで、ほかに自信のなかった上原が奮起して受験、そして合格後は保護者に間違えられながらも、年の離れた友人を作り、学生生活を楽しみつつ勉学に勤しむ。そしてマスコミが飛びつきそうな、自身の再婚についての思いも語る。
泥沼の離婚訴訟中、「(夫を)殺したい」という物騒な肉声テープを暴露され、入院先の病院からイケメンとラブホテルに行くという騒ぎを起こしたかつての上原とはまったく違うイメージを押し出し、これでもかと話題になりそうなネタを投下する上原。さすがである。
これだけのしたたかさがあれば、どこでも生きて行ける。そんな“ワケあり芸能人再生”の見事な告白インタビューだった。
またも「週女」がタイムリーで骨太な社会派ネタを掲載している。熊本地震の原発への影響についてだ。記事では日本最大の活断層「中央構造線」について触れ、中央構造線から近い伊方原発、そして川内原発の立地について警鐘を鳴らし、またネットを中心に話題になった、NHKのニュースでなぜか川内原発のある鹿児島県が映らないことに触れ、「意図的にやってるんじゃないかと疑いたくなるほど」という立命館大学の教授コメントを掲載している。ほかにも浜岡原発について、火山の噴火が原発に及ぼす影響などについても、その危険性をわかりやすくレポート。感情的に煽るのではなく、識者のコメントを中心に構成された丁寧な良記事だ。
※画像は「女性自身」5月10・17日合併号