今夜、第2話。

 大ヒットドラマ『半沢直樹』(TBS系)第1話の平均視聴率22・0%と、好スタートを切った一方で、「ネットでの配信がない」ことに一部のユーザーから不満の声が漏れているという。

「昨今のテレビドラマは、Tverの見逃し配信などで火がついて人気が出るというのが当たり前。それが『半沢直樹』は、大ヒット作の続編だからか、『日曜劇場』ブランドへの自信からか、配信できてないんです。それどころか、有料のParaviですら配信できてないんですよ」

 TBS側では「制作と編成の判断」とし、「現段階で見逃し配信の予定はない」という。「番組の視聴率を上げるための施策か?」という声も上がっているが、あるテレビ局員が反論する。

「少なくとも『半沢直樹』の配信の件は、テレビ制作側や配信サイドの思惑ではないですよ。堺さんが所属する田辺エージェンシーは、配信だけでなく映像化に関してもかなり後ろ向きなんです。

さすがに2013年版の『半沢直樹』はDVD化されていますが、2020年版が放送されるまで2013年版はTverで配信されていませんでした。

 同事務所所属タレントの作品で最も映像化から遠いのはタモリさん関連の番組。熱狂的なファンが多く『鉄道オタク編』などとジャンル別で作れば絶対売れそうな『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)も、半年間だけの放送でしたがゲストが軒並み豪華だった『ヨルタモリ』(フジテレビ系)も、DVD化されず配信もありません。一部、『ブラタモリ』(NHK)はNHKの実験的な取り組みみたいなもので一部だけ実現していますが、タモさんのシーンがカットされたり、再発売もない状態です」

 田辺エージェンシーといえば、芸能界でも指折りの影響力を持つ事務所と言われている。有力タレントも多い半面、映画やドラマ、CM出演には、さまざまな“注文がつく”ことでも有名だ。

「『ブラタモリ』がそんな扱いになっているのを見て『NHKであれならうちはもっとだめじゃん』って、民放局はそもそも交渉すらしてない、みたいなとこもありますよ」(同)

 少し前までネットでの映像化に厳しいのはジャニーズ事務所と言われていたが、このところは解禁されている。

「一時期広告業界ではジャニーズが、ネットでも店頭でも素材を使わせてくれなくて不便なので『提案しないほうがいい』みたいな雰囲気がありました。今はむしろ積極的になって、King&Princeに比べると価格が安いこともあって、SnowMan、SixTONESなにわ男子あたりはかなり提案が増えています。逆に今では、競合してなかなか取れない案件にもなっていますよ」(広告代理店社員)

 ただタモリも堺雅人も、相変わらずCMにも出まくっている。さすがは芸能界のドンが率いる事務所、メディアや広告の不満もなんのそのということだろうか。