女優の水沢アキが、またも私生活の切り売りだ。4月28日放送の情報番組『ノンストップ!』(フジテレビ系)で水沢は、芸能活動のほか、ジュエリーデザインや不動産の賃貸収入で、11年かけ、60歳にしてバブル崩壊で背負った約6億5,000万円の借金を完済したと告白した。



 ただ、この話はそのまま1年前にも別の番組で同じように話したばかり。目新しいのは今年に入って都内に2つのダンススタジオを開設したことくらいだった。逆に言えば、この私生活ネタがあるからこそ水沢は借金を完済できたともいえる。これまでも過去の恋愛相手を暴露したり、借金のストレスを当時学生だった息子に暴力で八つ当たりした話で注目を集め、息子に「死ね」と吐き捨てたことは「悪い母親役の演技にプラスになる」と正当化。その強烈なキャラが話題となってタレント生命を維持してきた面がある。

 業界歴の長いタレントや関係者の間では「深く付き合うと、いろいろ巻き込まれることがあるから注意」と、悪評も少なくない水沢。
ある女優は、水沢にしか話していなかったプライベートを2週間後に週刊誌に書かれ「記者にネタを売ったとしか思えない」と憤っていたこともあった。テレビ関係者から聞いた「所属事務所に内緒で交通費を別途、要求したり、年下の共演者女性に美容商品を売りつけたりもする」という話がどこまで事実かは定かではないが、水沢の過去は自ら振りまいたゴシップまみれだ。

 1973年、アイドル歌手としてデビューも、83年に当時熱愛していたイケメン俳優の国広富之の知人が麻薬で逮捕されると、事件と国広は無関係なのに「道徳心のない人は嫌い」と記者に破局を公言。しかし、数時間後には「やっぱり交際する」と一転し、約1カ月後には突然の破局会見を行なった。ここではわざわざ「婚約して9月に式を行う予定だった」と表に出ていない話をして、ニュースを大きく広げた。

 それからヌード披露などで話題になった後、86年にアメリカ人の実業家と結婚し1男1女をもうけたが、7年で離婚。
これに関しても「3~4年ぐらいで愛がなくなったけど、花王と井村屋のCMでお母さんのイメージで出ていて、損害賠償になってしまうから」と離婚を先延ばしにしたことも赤裸々に話した。

 バブル崩壊の煽りを受けて莫大な借金を背負って過去の人となっても、渦中の人物に浮上したのは02年、週刊誌で「過去、俳優の森本レオにレイプされ処女を失った」と告発したことによるもの。CMやナレーションで人気だった森本は「関係はしたがレイプではない」と否定するも、次々に仕事が打ち切られてしまった。しかし、水沢はこの味をしめたか、別のインタビューで野口五郎薬丸裕英錦織一清、作曲家の都倉俊一らとの交際歴を次々に実名で明かし、その中にはジャッキー・チェンという仰天の名前もあった。プライベートを小出しにして話題作りする術はもはや習慣化し、特にジャッキーの話は最近でも繰り返し言及して使いまわしている。

「おかげで、いまや彼女に近づく男性タレントは皆無でしょう。
数年前、ある大物俳優が彼女と親しくなった際、その息子の俳優が“オヤジに近づくな”と接見禁止を言い渡したこともあるというし、最近はEXILEや三代目J Soul Brothersにハマって共演希望を口にしているから、先方から警戒されているらしい」(業界関係者)

 同業者からはこうやって敬遠されても、テレビ局から渡されたグリーン車のチケットを換金したというほど貪欲に金を稼ぐ水沢だけに、ダンススタジオの経営は強引にでも軌道に乗せそうだ。
(文=ジャーナリスト・片岡