有色人種のティンカー・ベルに賛否「白人が演じるべき」「共感できる物語に」実写版『ピーター・パン&ウェンディ』に物議
Courtesy of disneypeterpan via Instagram

2023年6月9日(金)に公開を控える実写版『リトル・マーメイド』では、主人公のアリエルをアフリカ系のハリー・ベイリーが演じることで話題に。それに先駆けて、4月28日(金)よりディズニープラスで配信される実写版『ピーター・パン&ウェンディ』では、ティンカー・ベル役にヤラ・シャヒディが抜擢! 有色人種の俳優がこの役を演じるのは初めてのこと。SNSではキャスティングに対する議論が巻き起こっている。

有色人種のティンカー・ベルに賛否「白人が演じるべき」「共感できる物語に」実写版『ピーター・パン&ウェンディ』に物議
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ヤラは2000年生まれの現在23歳。イラン系アメリカ人の父とアフリカ系アメリカ人の母を持ち、6歳の頃から子役としてコマーシャルなどに出演。俳優としてステップアップしながら、SNSでは人種差別運動や女性の権利向上について積極的に意見を発信、2018年にはハーバード大学に入学するなどマルチに活躍している。ティンカー・ベル役を演じることについても「私たちは長年にわたって除け者にされてきた」「監督やディズニーの上層部は、より多くの人々が共感できる物語をつくることを目的にしている」「物語をアップデートするためだけに、非白人俳優を起用しているわけではない」とコメントしている。

有色人種のティンカー・ベルに賛否「白人が演じるべき」「共感できる物語に」実写版『ピーター・パン&ウェンディ』に物議
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予告編の動画や写真が公開されると、コメント欄にはさまざまな意見が殺到。「配信が待ちきれない!」「ヤラのティンカー・ベルは最高に素敵」と称賛される一方で、「オリジナルのティンカー・ベルは白人でブロンド」「原作を台無しにしている」「ティンカー・ベルはダヴ・キャメロンが演じるべきだった」など批判も。加えて「そもそもディズニーには有色人種のキャラクターが少なすぎる」「実写版のキャスティングで多様性を反映するだけでなく、非白人のキャラクターが活躍するストーリーをもっと増やすべき」という声も寄せられた。

有色人種のティンカー・ベルに賛否「白人が演じるべき」「共感できる物語に」実写版『ピーター・パン&ウェンディ』に物議
Joseph Okpako

映画やドラマ、アニメにおける多様性やインクルージョンについてはまだまだ課題が残るところだけど、ヤラのような新世代のオピニオンリーダーの存在が今後ますます重要になっていくことは間違いない。『ピーター・パン&ウェンディ』では、ピーターパン役に非白人系俳優のアレクサンダー・モロニー、ウェンディ役にミラ・ジョヴォヴィッチの娘エヴァー・アンダーソンを起用するという試みも! 注目俳優たちの活躍から目が離せない。