映画の冒頭、海の墓場に閉じ込められてしまっているジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)。海面を歩きながら呟く「お前みたいなトンマを誰がパーティに招くと思う?(We shall have a magnificent garden party, and you're not invited)」と独り言に注目。ジャックらしい突飛なセリフだけれど、実はこれ、ジョニーがマッドハッター役で出演している映画『アリス・イン・ワンダーランド』へのオマージュ。パーティ(Garden Party)とは、もちろんマッドハッターが出席するお茶会のこと!
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また作品のラスト、若さの泉を探すため小船で海に出て行くジャックのセリフにも注目。ここでは「仲間達よ、杯をあげよう、ヨーホー!」と満足げに言っているけれど、実はこれ、1作目『呪われた海賊たち』の最後でも、同じセリフを言っている。そしてもう一つ聞き逃せないセリフが! それは滝に船が飲まれてしまった後、「Dead men tell no tales(死人に口なし)」という声が聞こえるけれど、これは最新作『最後の海賊』の原題。当時、すでに第5作目の構想が練られていた証拠だと考えられる。
本作では海賊長の評議会を開き、話し合いをしたり、選挙をしたりしていた海賊たち。実は歴史上、実際に海賊たちの同盟"The Brethren Of Coast"(海の同胞という意味)が作られていた。17世紀から18世紀にかけて、太平洋、カリブ海、メキシコ湾の海賊たちが同盟を作り、劇中のような議会を開いていたそう。拠点になっていたのは、ハイチのトルトゥーガ島とジャマイカの街ポート・ロイヤル。フランスやイギリスの海賊たちだけでなく、スペインやアフリカの海賊、船乗りたちも加わっていたと言われている。