覚えておきたい一生モノのパスタレシピ!
少ない食材で作る、絶品パスタのレシピが数多くあるイタリア。 その土地によって個性や味わいが違うのも特色。地域別のシンプルパスタを東京・新宿の人気イタリアン「オステリア・デッロ・スクード」の小池教之シェフに教えてもらった。『エル・グルメNo.25』より。
photo : Satoshi Fukuda
上質なレモンが取れることで知られるカンパーニア州。レモンパスタはコラトゥーラやアンチョビでうま味を加えたものや、生クリームで仕上げたものも有名。にんにく香るオリーブオイルとイタリアの魚醤コラトゥーラ、レモンが調和している。メイン材料/ にんにく、コラトゥーラ、レモンの皮 、パスタなど
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「カチョ・エ・ぺぺ」は少ない材料でさっとできる首都ローマの名物。パスタのゆで汁を利用してパスタとチーズをよく混ぜ合わせるのがおいしさの秘訣。粗挽き黒こしょうの風味がソースに移り、チーズのうま味が溶け出す。
メイン材料/ペコリーノ・ロマーノ、パスタなど
トスカーナの北側、ルニジャーナ地方の山のごちそうといえばくるみで、山間部で採れたくるみを使ったクリーミーなパスタがこの地方の名物だ。トロフィエといったショートパスタを合わせることも多く、香り付けのマジョラムはアクセントに。ナッティな香ばしさが特徴の、クリーミーなソースが後を引く。
メイン材料/くるみ、にんにく、牛乳、パルミジャーノ・レッジャーノ、パスタなど
エミリア-ロマーニャ州をはじめとする北イタリアでは、トマトソースにバターを入れてリッチな味わいに仕上げることも。どんなパスタとも相性が良く、酸味とうま味の調和がクセになる。
メイン材料/パッサータ、玉ねぎ、パスタなど
「貧乏人のパスタ」とは南イタリアでポピュラーなイタリア版の卵かけパスタのこと。目玉焼きを添えたパスタはナポリの家庭の味。材料が乏しくても工夫して食べる庶民の知恵から誕生した。くずした半熟の目玉焼きがパスタの熱で固まって麺に絡み付く。 メイン材料/卵、ペコリーノ・ロマーノ、パスタなど レシピはこちら
シチリアを含むイタリア南部では仕上げにパン粉(モッリーカ)を使うパスタが多い。地元のように塩漬けアンチョビで作ると、味がより本格的になる。カリカリのパン粉がにんにくとアンチョビのうま味と混然一体に。 メイン材料/パン粉、にんにく、アンチョビ、パスタなど
ぼらの卵で作るからすみ(ボッタルガ)はサルデーニャ州の伝統的な特産物。パスタを作る際は、からすみの生の風味を生かすために、火を通しすぎないように気をつける。からすみの濃厚なうま味とイタリアンパセリの苦味が究極のハーモニーを楽しんで。
メイン材料/にんにく、からすみ、パスタなど
都内のイタリアンレストランで働いた後、2003年に渡伊し修業。帰国後、'07 年から「インカント」のシェフとして活躍。 2018 年にイタリア20州の伝統料理をコンセプトにした「オステリア・デッロ・スクード」をオープン。
<DATA>東京都新宿区若葉1-1-19 ShuwaHouse1F tel.03-6380-1922www.osteriadelloscudo.net/※最新の営業時間や定休日はレストランの公式サイトやお電話でご確認ください。
茹でたての太麺パスタに、生クリームとパルミジャーノ・レッジャーノのオリーブオイルで作るクリーミーなソースを絡めて出来上がり! そんな、材料の数や調理工程が絞られていながら、とびきりおいしい料理が大集合しているのが最新号のメイン特集。「パスタ」「サンドイッチ」「旬素材」の3つのカテゴリーで、シンプルだからこそ仕上がりを左右する素材の組み合わせ、調理のひと手間など、簡単でいながら大切な知恵とテクニックをプロに学ぼう。 ほかにも、新しい楽しみ方が広がるコーヒーの世界にフォーカスした「コーヒーの進化が止まらない!」、ネオ酒場でも人気のメニュー「焼売はごちそうだ!」、注目のスパイスに出合える「スパイスラバー、その先へ」など充実の内容。最新号と合わせてぜひチェックして。※掲載した情報は2021年10月6日のものです。
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