「What’s Love Got To Do With It」や「Private Dancer」などのヒット曲で知られるティナ・ターナー。現地時間5月24日(水)にスイスのチューリッヒ近くのキュスナハトにある自宅で亡くなったことが明らかになった。83歳だった。
ティナの代理人は新聞「テレグラフ」に近年ティナが体調を崩し、療養中だったと説明している。2016年に腸がんだと診断され、2017年には腎臓移植を受けていた。代理人は「親しい友人や家族によりプライベートな葬儀が行われる予定だ」とコメント、家族のプライバシーを尊重してほしいと求めている。
ティナのスタッフは彼女のインスタグラムにメッセージを発表。「ティナの死を発表するのは非常に悲しいことです。彼女は音楽と人生に対する限りない情熱で世界中の何百万ものファンを魅了してきました。そして明日のスターたちを鼓舞してきました」「今日、私たちは音楽という形で彼女の最高の作品を残してくれた親愛なる友人に別れを告げます。家族にお悔やみの気持ちを送ります。ティナ、私たちはあなたがいないのを心から寂しく思うことでしょう」。
ティナは1950年代にアイク&ティナ・ターナーとしてデビュー、歌手としてキャリアを築き始めた。1980年代以降はソロシンガーとして「Typical Male」など数多くのヒット曲を生み出してきた。プライベートでは一緒にバンドを組んでいたアイク・ターナーと1978年に破局。その後音楽プロデューサーのアーウィン・バックと交際、1992年からは彼とスイスで暮らしていた。2013年にはスイスで市民婚の式を挙げている。2018年に腎臓移植の手術が必要になったときにはバックがドナーになった。
60年以上にわたるキャリアの中でグラミー賞を8回受賞。1991年にはアイク&ティナ・ターナーとして、2021年にはソロアーティストとして「ロックの殿堂」入りを果たしている。偉大なシンガーの安らかな眠りを祈りたい。