モナコ公国の公女カロリーヌの長男と次男で、グレース公妃の孫として知られる実業家のアンドレア・カシラギとピエール・カシラギ。2人が中心となり、モナコ公家であるグリマルディ家の歴史を描くシリーズ『Monaco(原題)』が作られることが明らかになった。雑誌『バラエティ』が伝えている。制作はアンドレアとピエール、ピエールの妻でイタリア貴族のボロメオ家の出身であるベアトリーチェ・ボロメオ、アンドレアたちの妹シャルロット・カシラギのパートナーで映画プロデューサーのディミトリ・ラッサムが立ち上げた制作会社アストレアフィルムズ。他にフランスの大手映画制作会社パテと同じくフランスの制作会社チャプター2が参加する。
報道によると撮影は来年スタート。まず映画第1弾が制作されるが「数本の映画とテレビシリーズで何世紀にも渡る歴史を描く」計画だというから壮大なストーリーになりそう。アストレアフィルムズによるとこのプロジェクトを始めたのはアンドレア。「人を惹きつける、知られざる物語を求めてアンドレアが宮殿のアーカイブを探索し始めたのが発端になった」とコメントしている。「何世紀にもわたって古文書や私信の中に隠れていた物語の数に圧倒された。最終的に私たちは最初から始めることにした」。
映画第1弾『Part I — The Rock』の脚本を担当したのはマーサ・ヒリアー。過去にはドラマ「ヴェルサイユ」や「ラスト・キングダム:死すべき7人の王」などを手がけ、歴史物に強いことで知られている。アストレアフィルムズ曰く「ヒリアーは情熱と才能を発揮してアーカイブの中でも最も重層的でウィットに富んだ本物のキャラクターを掘り出し、グリマルディの起源を語ってくれた」。キャストや監督はこれから決定する。
その美しさで知られるモナコのロイヤルたち。同時に早すぎる事故死や離婚など悲劇的な事件も多く「呪われた一家」と言われることも少なくない。このシリーズがどのような知られざる歴史や裏側を明かしてくれるのか、完成を待ちたい。