"top gun maverick" royal film performance   arrivals
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トム・クルーズ(Tom Cruise)

1986年の大ヒット作『トップガン』の続編として制作された映画『トップガン マーヴェリック』。全世界で大ヒット中だが実は、トム・クルーズは当初制作に乗り気ではなかったという。監督のジョセフ・コシンスキーがウェブサイト「ポリゴン」に語っている。

トム・クルーズとは2013年の映画『オブリビオン』でタッグを組んだことのあるコシンスキー監督。『トップガン マーヴェリック』の初期段階の脚本をプロデューサーのジェリー・ブラッカイマーから渡されたという。それを読んでコシンスキー監督が思いついたアイディアをブラッカイマーも気に入った。監督曰く「ブラッカイマーに『直接トムに売り込むんだ』と言われた。だからパリに飛んだんだ」。当時トムはパリで映画『ミッション・インポッシブル』シリーズの撮影中だった。監督は「セットを準備する間の30分が僕たちに与えられていた。つまり売り込むのに30分あった。飛行機に乗っている間は気がついていなかったんだがパリについてわかったのは、トムはまったく続編を作ることを望んでいなかったということだ」。

しかしその30分でトムを説得することに成功! 監督はそのときのことを「僕の説明が終わるとトムはパラマウント・ピクチャーズに電話をかけて『続編を撮る』って言ったんだ。本物の映画スターの持つ力を見るのはとても感動的だったよ」。

"top gun maverick" red carpet   the 75th annual cannes film festival
Gisela Schober//Getty Images
ジェニファー・コネリー(Jennifer Connelly)、トム・クルーズ(Tom Cruise)、ジョセフ・コシンスキー(Joseph Kosinski)

気になるのは一体どう説得したのかということ。インタビュアーにその点を聞かれると監督は「トムと一緒に仕事をした経験からキャラクターと感情を描くことから始めるべきだと思った」。そこで監督は若きパイロット、ブラッドリー・ブラッドショーとトムが演じるマーヴェリックとの関係や対立を描くアイディアをアピール。「対立は命を危険にさらす飛行士たちと、飛行士たちを危険な状況に送り込まなくてはならない上官たちの間にある違いによるものだ。僕は実際に海軍の提督たちとこの違いについて話をした。自分が行くよりも人を送り込む方がつらい。違う種類のプレッシャーがそこにはある」「それがトムの心を掴んだ要素だと思う」。

ちなみにこの作品は公開直後の週末の興行収入においてトムのキャリア史上最高額を記録した。その作品の運命が30分の売り込みにかかっていたとは! 監督の説得術はもちろん、ヒット作を見極めるトムの目もさすがと言えそう。

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