今年、ゴルフのメジャー大会「マスターズ・トーナメント」で日本人として初優勝を挙げた松山英樹選手。
今回は、その松山選手が実際にトーナメントで着用しているウェアや共同開発した商品を紹介。彼が長年こだわり続けている部分を交えながら紹介していきます。
こだわりの“素材”で世界を舞台に戦う松山選手
2015年より、住友ゴム工業株式会社との業務提携により「スリクソン」ブランドのゴルフウェアを企画・生産しているデサントジャパン。
「スリクソン」の契約プロである松山英樹選手とウェアの商品企画・開発・生産・販売をスタートしたのは2016年。試行錯誤を繰り返し、2021年から松山選手が実際に試合で着用しているモデルを販売しています。
約5年の歳月をかけて完成したプロモデル。そこには、松山選手の“素材やデザイン”へのこだわりがありました。
1.サンスクリーンメッシュリバース
肌面への当たりがフラットで滑りが良く、吸汗速乾に優れ、太陽光の熱を遮りウェア内の温度上昇を抑えるクーリング機能を搭載しています。
松山選手は、この素材のシャツを着用してから今まで一度もシャツの素材を変更したことがありません。
松山選手コメント
「薄すぎるとトレーニングウェアのように感じてしまい、あまり好きではないです。しかし、これは厚すぎず薄すぎず、とても良い感じの素材だと思います。また、私はよく汗をかくのですが、すぐに乾いてくれます。1年間いつ着ても着心地が良いですね。」
2.生地の肌面
松山選手が一番重視していたのが、肌に当たる裏面の部分です。“スイング時に生地の伸度で自身のスイングの回転を止められる”と考えた松山選手。
スイング時に一切阻害されることなく、衣服の中で体を回転させたいということで、衣服の裏地と肌の摩擦が少なく、滑りが良いものになっています。
松山選手のコメント
「ほど良くストレッチが効きながらも“ビヨーン”と伸びる感じではないので、スイングがとてもしやすいです。」
3.デザイン部分
松山選手は、ウェアの背中部分に切り替えが入るデザインやアシンメトリー(左右非対称)のデザインを好みません。
理由は、“切り替えが入ってしまうと段差ができ、その切り替え部分が背中に当たり、バックスイングの感覚を変化させてしまう”ことや“アシンメトリーだと、クラブを握ってアドレスをするときに、視覚的に少しバランスが悪く感じてしまう”と考えるのでしょう。
背中の部分はフラットな1枚仕立てになっており、縦縞や横縞といったシンプルデザインになっています。
松山選手が試合で着用するウェアと同じデザインの4モデル 半袖シャツ&セーター
1.スリクソン ストライプデザインプロモデルシャツ
松山選手が着用している素材・仕様を忠実に再現したプロモデルシャツ。デザインも実際に松山選手がお気に入りで着用頻度の高いストライプを起源としています。
試合では練習日から同じデザインの他カラーを着回すので、6色展開となっています。
2.スリクソン カラーブロックプロモデルシャツ
2021年の全米オープンで松山選手が着用したモデル。素材・仕様を忠実に再現した完全プロモデルシャツです。
デザインは、松山選手がお気に入りで着用頻度の高い横段の切替デザインを採用。背面には切替を一切用いず、フラットな当たりを追求するならではのこだわりも反映しています。
3.スリクソン プロモデルカラーブロックセーター
松山選手が着用している素材・仕様を忠実に再現したハーフジップセーター。デザインも実際にプロが好み、着用頻度の高いバイカラーの切り替えデザインを使用しています。
4.スリクソン プロモデルニットジャケット
ゴルファーに根強い人気のあるセーター。松山選手はプレー中の着脱のしやすさを好んでいて、冬場の寒い季節などに愛用しています。
また裏地には、デサントが独自開発している“ヒートナビ機能(※太陽の光を効率良く吸収して熱に変換し優れた保温性を実現)”を取り入れています。
松山選手のアドバイスを受け開発した秋冬シーズンに欠かせない2アイテム
5.スリクソン アクアバウンスジップアップセーター
共同開発したジップアップの長袖セーター。生地はとても柔らかい薄手のニット素材を使用。はっ水機能を付与した糸で編み立てているため、小雨の日でも着用が可能です。
6.スリクソン アクアバウンスニットベスト
共同開発を行ったフルジップタイプのニットベスト。アウターに重ね着をしてもかさばらず、秋冬シーズンを通して着用が可能です。
セーターでありながらはっ水機能を付与した糸で編んでいるため、水もはじくので小雨の日も安心。また、セーターならではの伸縮性や柔らかさも損ないません。
“子どもたちにゴルフへの興味を持ってもらいたい”松山選手の想い
“子どもたちにゴルフというスポーツに興味を持ってもらいたい”という想いを持つ松山選手。2015年からは『松山英樹ジュニアインビテーション』という大会も開催されています。
マスターズに優勝したときの記者会見では、“子どもたちの目標になるためにも10年、15年と長く第一線で活躍できるよう頑張りたい”と話しており、試合会場でも子どもたちからのサインの要望には絶対に応えるなど、ジュニアゴルファーの育成やすそ野を広げる活動に積極的です。
スリクソンでは、その想いに応えジュニアに向けたウェアの展開も行っています。
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