大和ハウス工業株式会社

DaiwaHouse

第4回 癒し和み快適新空間共創研究会セミナー

開催日 2022/10/19 14:00〜17:00
開催場所 奈良県奈良市西九条町4丁目1番1号みらい価値共創センター

第4回 癒し和み快適新空間共創研究会セミナー

イベント・キャンペーン情報




 社会の変化などにより様々な形で癒しが求められる中、本研究会では「癒し・和み」にフォーカスし、工場や職場、商業施設からマンションや戸建て住宅などの暮らしの環境まで、社会のあらゆる場所を快適にする、付加価値の高い「空間づくり」のあり方を考えていきます。癒し和み快適新空間共創研究会では「研究会セミナー」に終わらず、社会の新たなニーズに対して登壇者や参加者の技術や製品、サービス等の共創活動を促進する部会なども開催していく予定です。
 第4回の研究会セミナーでは、コーディネーターの卯津羅 泰生先生からは、今後の研究会を俯瞰した鳥観図を示していただいたとともに、現在準備を進めているヘルスケア実証フィールド(デモラボ)の全体像や、11月10日に予定しているコトクリエでのデモラボのトライアルについてご紹介がありました。デモラボは、リアルな場での意見交換が中心となるため、現地参加を検討していただきたいと述べられました。
 ケーススタディーでは、2名の講師から、人々の健康やメンタル、労働生産性などにも大きく関係すると言われている「睡眠」をテーマに、総合的に健康度を測れる新規評価法(健康関数®)や睡眠改善ソリューション、スリープテック(睡眠とITを掛け合わせた技術)等の最新情報をご発表いただき、共創につなげるきっかけとしました。今後、スリープテック機器の市場規模は拡大すると予測されています。また、睡眠 × 〇〇(飲料、運動、住宅等)とすることで、さらに大きなマーケットとなることも期待できる分野となりそうです。

 

 


 1.講演「個別健康最大化を目指したヘルスケアソリューション研究の推進」
  (動画 18:11 〜 01:00:44)

理化学研究所生命機能科学研究センター ユニットリーダー
 大阪公立大学健康科学イノベーションセンター 副所長 水野 敬 氏】
大人ばかりでなく子どもも睡眠不足や疲労といった健康の課題を抱えており、それは学年が上がるにつれて大きくなる傾向にある。そのことは活力や学力低下、あるいは慢性疲労や不登校などにもつながるリスクがあることが調査で分かってきた。
 眠りにつくためには、寝る前にブルーライトを浴びないことや就寝前の環境づくりなどの工夫が有効で、十分な睡眠時間を確保し、朝からすっきり起きて一日をスタートさせる、生活のポジティブサイクルを作っていくことが大切である。
 理化学研究所健康“生き活き”羅針盤リサーチコンプレックスでは、睡眠も考慮された総合的に健康度を測れる新規評価法(健康関数®)の開発に成功した。一定のデータから多様な健康状態を推定することが可能であり、私たちが推進する個別健康最大化プロジェクトの基盤技術である。様々な企業とアロマやサプリ、アプリなどの開発を行ってきており、これらのヘルスケアソリューション評価のために健康関数®を活用する。理化学研究所と大阪公立大学では、健康関数®やソリューション評価・開発に関心のある企業との連携、共創活動を希望している。


2.講演「スリープテック技術の事業化と将来性」
  (動画 01:03:29 〜 01:29:30)

 エコナビスタ株式会社 取締役 安田 輝訓氏】
 
エコナビスタは家電や空調等のホームコントロール事業から始まった会社だが、現在は「ライフリズムナビ®+Dr.」が主力製品となっている。高齢者施設の見守りシステムとして、現在は150以上の施設に導入されている。
 非接触のセンサーで見守りを行っているが、キーとなっているのは介護ベッドのマットレスの下に設置している睡眠センサーで、毎秒の心拍、呼吸、体動を計測する。睡眠を可視化することで室内状態、睡眠状態、睡眠習慣の把握ができ、そのことによって入居者のリアルタイムの状況把握に加え、根拠に基づいたケアプランの作成も可能となっている。施設の介護人材不足の解消や、労働の不可軽減などにもつながっている。
 睡眠センサーは、高齢者施設で様々な課題解決につながっていることを紹介したが、このように「睡眠」というキーワードのない分野でも様々な活用が期待できる。介護以外の共創も可能であるため、関心のある企業などがあれば、是非お声掛けいただきたい。


    


◆◆◆主催者としての所感◆◆◆
 睡眠は人間にとって非常に重要なものです。睡眠時間には個人差があるとはいえ、一定時間の睡眠をとらなければ、人間のパフォーマンスは落ちてしまうでしょう。スポーツ選手等からも、そのような話を聞くこともあります。本セミナーの水野氏の講演でも、学業成績との関係もあるとのお話がありました。
 これも個人によって違いがありそうですが、良質な眠りを得るには環境づくりも大事になりそうです。光や日中の活動など、様々な要素との関係があると考えられます。水野氏、安田氏をはじめとした、関係者の皆様の研究開発の深化や、今後の共創の取組で、より多くの人が良質な睡眠ができるようになることを期待でき、筆者もそのような技術を利用してみたい一人です。


◆◆◆講師の紹介◆◆◆
 
 理化学研究所生命機能科学研究センター ユニットリーダー
 大阪公立大学健康科学イノベーションセンター 副所長 水野 敬 氏
 https://www.bdr.riken.jp/ja/index.html
 
 エコナビスタ株式会社 
 取締役 安田 輝訓 氏

  https://econavista.com/
    
 
◆◆◆コーディネーターの紹介◆◆◆
 ライフケア社会実装デザイン事務所
 代表 卯津羅 泰生 
 https://note.com/demo_lab

 

お問合わせ先

担当 本社 人財・組織開発部みらい価値共創センター
住所 奈良県奈良市西九条町4丁目1番1号
FAX 06-6342-1399

0742-93-8062