Free【みちのく生き物観察記】ニホンマムシ

とぐろを巻いて道路上に居座り、尻尾を細かく震わせて威嚇するマムシ=2023年5月、洋野町和座

毒蛇として有名なニホンマムシ。この地方では単にマムシと呼ばれ、岩場のある山地や草地に生息する。体長は60センチ前後、体の色は灰色や茶色、三角形の頭と太い胴体、黒く縁取られた斑紋が特徴だ。

ヤマカガシなどに比べて体が短くずんぐりとしている。そのため、移動もするするとはいかず、ぴょんぴょんと跳びはねる。近づくと尻尾を細かく震わせ、頭をぴょんと動かし飛びかかるような動きで威嚇する。

他の蛇のように素早く逃げることもなく、とぐろを巻いてじっとしていることが多い。草むらに潜み、人が通ると飛びかかってかみ付く。また、熱感知器官を持ち、夜間でもカエルやネズミを捕らえて食べるという。

マムシの毒は強力で、年間10人ほどが亡くなっているそうだ。かまれたら速やかに病院で血清投与などの治療が必要だ。

 
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