映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのヒロイン、エリザベス・スワン役などを演じたことで知られる俳優のキーラ・ナイトレイ(39歳)。2002年に公開された映画『ベッカムに恋して』も、彼女の出世作の1つです。しかし、女子サッカーをテーマにした同作への出演を“からかわれた”ことがあると明らかにしました。

キーラが18歳のときに出演した『ベッカムに恋して』は、インド系イギリス人の少女が文化の差異や差別に苦戦しながらも、サッカー選手となる夢を叶えるために奮闘するストーリー。わずか560万ドル(約7億3833万円)の予算で製作された同作がアメリカで公開されると、全世界での興行収入は7660万ドル(約100億9932万円)を達成しました。

先週、米NBCのトーク番組『ザ・トゥナイト・ショー』に出演したキーラは、司会のジミー・ファロンから同作が大ヒットするのを予測していたかと質問され、そんなことは誰も考えもしなかったと答えました。

「当時『Bend It Like Beckham(原題)』(ベッカムのように弧を描くボールを蹴りたいという意味)と題した映画に出演することを周りに伝えると、『それは恥ずかしいね』と言われました。でもみんなは、『心配しないで、誰も見ないよ。大丈夫』とも言ったんです」
「女子サッカーがメジャーではなかったので、そのテーマで映画を撮るというアイデアが可笑しかったようでした」
parminder k nagra and keira knightley in bend it like beckham photo by sundancewireimage
Sundance//Getty Images

同作への出演に対し、周囲の人が嘲笑したことを明らかにしたキーラ。本人は今になっても自分の代表作に『ベッカムに恋して』があがることを「とても嬉しく思う。とっても素敵なこと」と言います。

またキーラは、3月8日(現地時間)のイギリス版<ハーパーズ バザー>のインタビューで、10代に俳優として名声を博するようになっていた頃を振り返り、「窮屈だった」と告白しました。

特に『パイレーツ・オブ・カリビアン』で演じたエリザベス・スワン役などでは、「演じている役柄によって(自分自身のことを)ジャッジされていた」と感じてきたそう。

「エリザベスはみんなの欲望の対象でした。彼女は本当は好奇心旺盛なおてんば娘だったのに、視聴者には全く正反対に映るのは興味深かったです」
"pirates of the caribbean" character waxworks unveiled at madame tussauds in london july 5, 2006
Fred Duval//Getty Images
マダム・タッソー蝋人形館に飾られた「パイレーツ・オブ・カリビアン」のキャラクターたち。右がエリザベス・スワン

キーラはその後、『ラブ・アクチュアリー』(2003年公開)やアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた『プライドと偏見』(2005年公開)などに出演。エリザベス役から抜け出そうと必死にもがいてきたと言います。

自身のことを「とても野心的だった」と言う彼女は、現在7歳と3歳の娘の母親でもあり、昔とずいぶん考え方が変わってきたそう。「これまでは自分に厳しすぎたように思います。22歳だったときの自分を、もっと褒めてあげたい」とコメントしました。