心臓系疾患の予防やメンタルヘルス改善など様々な健康効果が期待される、1日30分のウォーキング。骨の強化や消化吸収にも効果的という研究結果もあるのだとか。そんな良いこと尽くめのウォーキングですが、カロリーの消費量が気になる人もいるはず。

本記事では、「ウォーキングによるカロリー消費量」について専門家の解説をお届けします。

平均的なカロリー消費量

「平均的には、概算で1マイル(1.6キロメートル)あたり100カロリーです。走っても歩いても、この値は同じです」と説明するのは、オレゴン州立大学カスケーズ・キャンパスで運動生理学のインストラクターを務めるティモシー・バーネット博士

言い換えれば、距離が同じであれば、速く歩くほど短時間でカロリーを消費できるということ。

ただし博士によれば、これまでのカロリー燃焼率は、体重68キロの平均男性を基準に算出されてきたとのこと。基本的に「体重が重いほどカロリー消費量も大きい」ため、より体重が軽い人が100カロリーを消費するには、運動量を増やさなければなりません。あるいは、「カロリー燃焼率を高めるために、ウェイトベストなどで重さを加える方法もあります」というアドバイスも。

体重ごとのカロリー消費量

ここからは、体重と歩行速度を基にした概算を<グッド・ハウスキーピング>からお届け。燃焼に効果的な歩き方も取り入れれば、最大限のカロリー消費が期待できそう。

ここに出しているのは、あくまで一例。自分の体重と運動時間からカロリー燃焼率を算出するなら、米国運動協議会(ACE)の自動計算ツールを活用することもおすすめです。

体重が約54キロ~64キロの場合

適度なペースで歩く(時速約5キロメートル)

  • 15分で50カロリー
  • 30分で100カロリー
  • 1時間で200カロリー

ペースを上げて歩く(時速約6~8キロメートル)

  • 15分で95カロリー
  • 30分で185カロリー
  • 1時間で370カロリー

上り坂を歩く(時速約6キロメートル)

  • 15分で90カロリー
  • 30分で180カロリー
  • 1時間で355カロリー

階段を上る(時速約5キロメートル)

  • 15分で120カロリー
  • 30分で240カロリー
  • 1時間で500カロリー

下り坂を歩く(時速約4キロメートル)

  • 15分で40カロリー
  • 30分で85カロリー
  • 1時間で165カロリー

体重が約64キロ~73キロの場合

適度なペースで歩く(時速約5キロメートル)

  • 15分で60カロリー
  • 30分で112カロリー
  • 1時間で225カロリー

ペースを上げて歩く(時速約6~8キロメートル)

  • 15分で100カロリー
  • 30分で214カロリー
  • 1時間で430カロリー

上り坂を歩く(時速約6キロメートル)

  • 15分で102カロリー
  • 30分で204カロリー
  • 1時間で408カロリー

階段を上る(時速約5キロメートル)

  • 15分で130カロリー
  • 30分で275カロリー
  • 1時間で545カロリー

下り坂を歩く(時速約4キロメートル)

  • 15分で50カロリー
  • 30分で95カロリー
  • 1時間で190カロリー

カロリー消費量を増やすウォーキング方法

ここからは、より燃焼率を上げるためのウォーキング方法を紹介します。

足と一緒に腕も動かす

「筋肉を使えば使うほど、消費カロリーはアップします」と説明するのは、フィットネスエキスパートでフィットネスについての自著もある、デニス・オースティンさん。

つまり、歩くときには腕を前後に振った方が効果的ということ。二の腕を鍛えるアームサークルやトライセップス・プレスダウンの動きも効果があるといいます。

坂道や階段を上る

「坂道や階段を上るとき、筋肉は収縮しながら力を発揮する、短縮性(コンセントリック)運動と呼ばれる動きをしています。また、重力に逆らう方向に動いているので、消費カロリーが10%~30%ほど増加します」と、バーネットさん。

ペースに変化をつける

常にハイスピードを維持しなくても大丈夫。途中でペースを上げるだけでも、ウォーキングの消費カロリーはアップするのだそう。

「ある角まではできるだけ速く歩き、次の角までは少しペースを落とすこともあります。いわばインターバルトレーニングのようなものです。心血管系に効果的で、体力も持久力も鍛えられます」

音楽を聞いてペースを上げる

ペースを上げたまま歩くなら、テンポの速い音楽を流すのがおすすめ。

「音楽は気分を盛り上げるだけでなく、ペースアップや解放感を高める効果もあるんです」

バランスの良いワークアウトをする

ウォーキングはそれだけでも効果のある有酸素運動ですが、ストレッチやヨガ動画、軽いウェイトトレーニングや腹筋、腕立て伏せなどを追加するのもおすすめ。「バランスのとれたワークアウト効果が期待できます」と、オースティンさんもアドバイス。

※この翻訳は、抄訳です。
Translation: Mari Watanabe(Office Miyazaki Inc.)
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